第2話 野口英世(Part1)『火傷と筆と借金と――天才が生まれるまで』
ある寒村の片隅に、ひとりの男の子がいた。その手は、幼き日の不注意で、ひどい火傷を負っていた。 彼の名は、野口英世。後に世界の細菌学者として名を馳せるその少年は、しかし幼き頃から神童でもなければ、勤勉でもなかった。むしろ、どちらかといえば、いたずらっ子で、泣き虫で、どこか「大物になる奴」の匂いがしなかった。 だが、母の愛だけは、深く、そして揺るがなかった。母・シカは、英世の焼けただれた左手を見て、こう思ったのだという。「この子が、人様の前で手を隠さず、堂々と生きていけるようにしてやりたい」 この“母の祈り”こそ、英世の背中を押しつづけた見えない力であった。 やがて彼は、医者を志し、上京し、医学専…
不思議なドキュメンタリーだった。 「私はミステリーを書いていない」と言う。 『見知らぬ乗客』『リプリー』(つまりは『太陽がいっぱい』)の原作者でありながらそんなわけはないだろう。 彼女を評して「欧米ではアガサ・クリスティに並ぶ人気作家」と銘打たれるというハイスミス。 クリスティは自分でもミステリー作家といっていただろうがハイスミスは自己認識ではそうじゃないのだ。 こうなるとまったく作品を知らない自分としてはなんともいえない。 ではなぜ私がハイスミスを題材にしたドキュメンタリーを観たのかと言えば映画『リプリー』が大好きだからだ。 年齢的には『太陽がいっぱい』が好きでリメイク映画はどうもね、と言っ…
奈良県は地形上南北で非常に差異がある。北半は奈良盆地(大和盆地)を中心に、それを囲む青垣山をなす山地や高原からなっている。これは大阪平野・京都平野・京都盆地などともに、近畿地方の中央低地帯の一部をなすものである。この地域はわれの祖先が早く住みつき、古くから文化が開け、わが国...
グルーンスパ市川うだるような暑さの日々。ずっと家にいると、体に悪い。今日は朝早くから起きて、大谷君の投球を見てから散歩に出た。朝飯を食べてからyoutubeを見ながらうとうとしていたが、これではいかんと、自転車に乗って妙典のプールに行く。妙典、7
以前は映画・ドラマ記事を書き続けていた私ですがこの数年(たぶん横山光輝沼にはまってから)マンガひとすじになってしまい映像作品を見ると退屈で耐えられなくなってしまいました。 昨日まで「諸星大二郎作品」に没頭していたのですがアマゾンプライムで本作『パトリシア・ハイスミスに恋して』というドキュメンタリーを偶然見つけて昨今ない鑑賞欲求を覚えてしまいました。 「おもしろくなかったらやめればいいや」と捨て鉢気味に観始めたのですがこれが素晴らしい映像作品で予想しない感激でした。 ネタバレします。 パトリシア・ハイスミスと言う名前で観始めたのに関わらず私は彼女の作品をまったく読んではいません。 知っているのは…
一昨日からのまとめになるが、多武峰を中心とする地域 榛原 長谷の特別地、曽爾 御杖区域 都祁区域 北倭区域 月ヶ瀬方面 あるいは五条市を中心とする区域、さらに上北山西原や高見山」ろく地など、みな特殊の気候状態を示している。気候資源という言葉があるとしたら、我々はあまりにも温...
モーニング増刊「月刊モーニングtwe」2021年12月号~3月号、5月号~8月号 ネタバレします。 【第十二回 勇躍して双童師命を受け 機を見て公主戦場を走る】 悟空の前に再びサソリ女が現れ激しい戦いとなる。 共にいたアシャイバンダクは持っていた剣を蹴落とされ妖物の毒を浴びてしまう。 サソリ女の鋭い蹴りで悟空のマフラーが裂ける。 悟空が追いかけるとサソリ女は地上へと向かう。 「まずい。上にはあの二人が」と思った悟空は先ほどの蹴りで毒が回ったと見せかけるかのように呻いてうずくまる。 それを見た女はとどめを刺しにきた。 が、それは悟空のブラフであった。 女が近づいたところで悟空は金箍棒を振り回す。…
おとなの週末「夏の麺」!ご当地うどんも痺れる麺も!さっぱり&ピリ辛で夏を乗り切ろう
2025年5月読書まとめ(児童書・小説・漫画etc.)
読んだ本紹介④『タイガとココア』
週刊 読書案内 いちむらみさこ「ホームレスでいること」(創元社)
週刊 読書案内 小山田浩子「ものごころ」(文藝春秋)
週刊 読書案内 藤井貞和「美しい小弓を持って」(思潮社)
週刊 読書案内 栗田隆子「ハマれないまま、生きてます」(創元社)
6月を振り返って
今週のワンピース感想 – 第1153話「ロキ誕生」
アンナ・ガヴァルダ短編集「泣きたい気分」とジョン・ロブしか履かない男
【本】小川洋子『余白の愛』~現実と記憶の狭間で揺蕩う~
『ゆうずどの結末』【読書感想】~その本は呪いを拡散する~
プチ感想・レビュー#355【邪神ちゃんドロップキック】25巻
恩田陸「珈琲怪談」
これは良い辞典 ~ 『江戸川乱歩語辞典』
週刊 読書案内 いちむらみさこ「ホームレスでいること」(創元社)
週刊 読書案内 小山田浩子「ものごころ」(文藝春秋)
週刊 読書案内 藤井貞和「美しい小弓を持って」(思潮社)
カン・スンヨン「1980 僕たちの光州事件」シネリーブル神戸no309
週刊 読書案内 栗田隆子「ハマれないまま、生きてます」(創元社)
ジャン=ステファーヌ・ソベール「アスファルト・シティ」キノシネマ神戸国際no35
ロウ・イエ「未完成の映画」シネマ神戸no27
週刊 マンガ便 ハロルド作石「THE BAND 1」(講談社)
ベランダだより 2025年6月8日(日)「今年も団地の青梅です!」ベランダあたり
徘徊日記 2025年4月2日(水) 神戸の狛犬 その5 「柳原のエベッサン」 兵庫、柳原あたり
週刊 読書案内「詩 楽しいライト・ヴァース 世界編」(河出書房新社)
イ・ジョンピル「脱走」キノシネマ神戸国際no34
大九明子「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」シネリーブル神戸no312
「赤毛のアン グリーンゲイブルズへの道」キノシネマ神戸国際no29
週刊 読書案内 谷川俊太郎「新版 散文」(晶文社)
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