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大洲城
なぜ人は争うのか?戦国の時代と現代の平和への思いをつなぐ
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野坂昭如 『 火垂るの墓 』は、戦時中を舞台に少年と幼い妹の死を描いた、あまりに有名なアニメ作品の原作。文字として読むと悲しいより辛いという印象です。クセの強い文章で、慣れるまで苦戦を強いられましたが、読み進めるうちに作品のトーンと絶妙にマッチしていることが分かります。
中島京子 『 小さいおうち 』は、戦中から戦後にかけて女中を勤めた老女の回顧録です。赤い三角屋根の小さな洋館で、主人公が秘かに憧れを抱く奥様を中心とした日々がつづられていきます。奥様が身を焦がした密やかな恋愛に、主人公は心穏やかではありません。
常磐新平 『 遠いアメリカ 』は、モラトリアム男の日々を描いた作品です。大学院を中退して、なお親の脛を齧り続ける翻訳家志望が主役。1950年代が舞台ですが、いつの時代もこういう情けない中途半端は輩はいたのです。時代の雰囲気だけは、興味を惹かれました。
小山田浩子 『 穴 』は、日常に入り混じる些細な不可思議を描いた作品です。マジック・リアリズム的(?)、方向(?)でしょうか。本作品は、日常と非日常が緩やかなに融合しており、主人公と一緒に夢か現かの感覚を楽しむべきです。
佐藤愛子 『 戦いすんで日が暮れて 』は、強い女性としょうもないヘナチョコ男性が織りなす短編集です。著者の経験に基づくようですが、濡れ落ち葉な旦那の姿が悲哀を誘います。ある意味バランスが取れていると言えるでしょうか。
ディーン・クーンツ 『 ヴェロシティ 』は、”いつもの”クーンツとは違った味わいの作品です。正義は勝つ、愛は勝つの予定調和的な展開ではなく、理不尽な要求に翻弄される男が描かれていて、全く救いがありません。読み進めると一緒にブルーな気分にまっしぐら。
桂望実 『 手の中の天秤 』は、様々な事件の加害者と被害者が、その後の人生においてどう折り合いを付けていくかを描いた作品です。執行猶予中の加害者の罪を被害者家族が確定できるとう法制度が確立している日本。著者は、”赦し”について、読者に問いかけます。
藤沢周 『 ブエノスアイレス午前零時 』は、雪深い農村の温泉旅館を舞台に主人公の従業員とそこを訪れた盲目の老女のささやかな交流を描いた作品です。主人公の抱く閉塞感が、痴呆の進んだ老女の夢幻の世界に重なるダンスシーンは、哀しさと美しさを感じます。
無実の罪で腹を切らればならぬ武士と、その周辺の者たちの三年間を描いた時代小説です。本作品の設定から、主人公の死すべき運命が変えられないというのは、想像に難くありません。とすると、全編を通して、漢をどう見せてくれるのか、が注目すべきポイントです。
吉原の名高い花魁 葛城の失踪の謎を追うインタビュー形式の時代小説です。16人の弁(インタビュー)は、自分語り、世間話も交えながらで、吉原という非日常に息づく人々の、渦巻く欲望や悲哀、愛憎を浮かび上がらせます。
大正時代の板東ドイツ人俘虜収容所所長 松江豊寿の半生を描いた作品です。松江豊寿は、知名度は高くはありませんが(自分が知らないだけ?)、本作品を読むと、この時代にあってヒューマニズムのなんたるかを理解知っていた人物のようです。
にほんブログ村6月20日は、「世界難民の日」です。国連が定めた国際デーの一つで、世界の難民を救うべく、各地でイベントが行われているようです。ということで今回は、難民のために働く国連職員が描かれている森絵都『風に舞いあがるビニールシート』をおすすめします。6月20日は何の日? 『風に舞いあがるビニールシート』この本は、表題作を含む6つの短編小説で構成されており、互いの話はつながっておらず、独立しています。国連職員を描いているのは、表題作の、『風に舞いあ
にほんブログ村5月20日は「世界ミツバチの日」だそうです。これは、近代養蜂の先駆者とされるアントン・ヤンシャ氏の誕生日にちなんでスロベニア政府が制定した国際的な記念日のようです。ということで今回は、恩田陸『蜜蜂と遠雷』をおすすめします。5/20は何の日? 『蜜蜂と遠雷』2017年に直木賞と本屋大賞のダブル受賞した恩田陸の代表作です。松岡茉優主演で映画化もされましたよね。国際ピアノコンクールの予選から本選までを描いたこの作品は、文章で音楽を表現する、と
5月25日は「広辞苑記念日」です。1955年のこの日に、広辞苑の初版が発行されたことを記念したものだそうです。ということで今回は、辞書をつくる編集部が舞台の三浦しをん『舟を編む』をおすすめします。5/25は何の日? 『舟を編む』この本は,辞書をつくる,という一大事業に取り組む出版社の編集者や学者の奮闘をあたたかいタッチで描いたお仕事小説です。 主人公の馬締は,その名のとおりまじめで融通がきかず,営業部のお荷物とされていましたが,その言語センスと粘り強い性格
北原亞以子 『 恋忘れ草 』は、江戸時代(天保三年頃)の、職業婦人、現代で言うところのキャリアウーマンが主役の短編集です。本作品集は、仕事に恋に生きる女性たちの逞しさが、活き活きと描かれています。読了時には、明日への活力を与えてくれる、爽やかな余韻の残してくれます。 作品 の評価:★★★★☆
「舟を編む」と言う作品がある。長い年月をかけて辞書を編纂する人々の熱き思いや恋愛事情が描かれており、小説、映画、アニメ等で展開され、映画は、数々の賞を受賞している。自分が見たのはアニメであったが、いつも見ているアニメとは毛色が異なり、興味深く見ることができた。 辞書の編纂過程のことなど、何も知らなかったわけであるが、同作品を見た限りにおいては、辞書は、見出し語の選択とその説明(当たり前か)及び用例、出典によって特徴付けられ、個性を持つといえる。以前、南方熊楠のことを書いたが(縁 (26))、であるならば、「大渡海」の編纂に、編集部員或いは嘱託として、あの熊楠氏が参加していたら、どの様になってい…
玄侑宗久 『 中陰の花 』は、生と死の中間の領域=中陰をテーマにした物語です。観念論的な世界観を受け入れきれない僧侶と、彼の対極にある妻とのひと時が描かれています。読後は、ふわりと優しさに包まれたような静謐さに、心地よさすら感じるでしょう。 作品 の評価:★★★★☆
青島幸男 『 人間万事塞翁が丙午 』は、戦時中の仕出し弁当屋を舞台とした人情ものです。21歳で嫁に入った主人公ハナの清く、正しく、美しく、逞しい人生がつづられていきます。物のない時代であっても心はとても豊かですね。ちょっぴり元気がもらえます。 作品 の評価:★★★★☆
ねじめ正一 『 高円寺純情商店街 』は、昭和の商店街の風景をそのまま写し取ったような連作短編集です。詩人の著者ならではで、言葉の選び方にとても気をくばっているようです。人物や情景が、暖かな目線で生き生きと描かれており、読者の心に染み入ります。 作品 の評価:★★★★☆
モブ・ノリオ 『 介護入門 』は、マリファナ片手に、祖母の自宅介護に熱意を傾ける<俺>の日々がつづられた作品です。ポップで攻撃的な文体で、一見おちゃらけてるのやら、怒ってるのやら、ただ毒づいているだけなのやら判然としまっせんが、自分自身への鬱屈したもどかしさを感じることができます。 作品 の評価:★★★★☆
天安門の悲劇を頂点とし民主化に揺れた中国。楊逸 『 時が滲む朝 』は、 貧しい農村地帯からエリートへの道を進むべく大学に進学した青年たちの熱狂、そしてその後が描かれています。大人になるということの現実が、寂しさを伴って心に響いてくる一冊です。 作品 の評価:★★★★☆
辺見庸 『 自動起床装置 』は、通信社の宿直者を時間通りに起床させる「起こし屋」と眠りにまつわる物語です。読み進めていくと、「起こし屋」の語る、眠り哲学というべきものに魅了されてしまいます。とくに、眠りの芯に神様が宿るという考え方は印象的です。 作品の評価:★★★★☆
絲山秋子 『 沖で待つ 』は、入社からの同期 男女二人の一風変わった友情物語です。男性の太っちゃんは、あの世のひと。久々に再会した幽霊太っちゃんとの想い出がほのぼのとつづられます。感傷を口にせず、温かい気持ちにさせる話の運び方が素晴らしいですね。 作品 の評価:★★★★☆
「日常って大事だな、当たり前じゃないよな」という当たり前の思考が甘すぎた事を突きつけられる。 目次 登場人物あ …
田辺聖子 『 感傷旅行 (センチメンタル・ジャーニイ) 』は、恋愛体質の妙齢の女性の物語です。半世紀も前の作品で、流石に言い回しやシチュエーションは古色蒼然としていますが、男女関係の根っこの部分や恋愛至上主義の女性の心の動きは、いささかも変化していないことが分かります。 おすすめ 度:★★★☆☆
皆川博子 『 恋紅 』は、江戸時代が終焉を迎えつつある頃の遊郭を舞台に、楼主のお嬢様と旅役者の恋を描いた作品です。遊郭にうずまく男女の情念や芝居にかける役者の執念の表現は、著者の筆によって、幻想的ともいえる妖しさをともなっています。 おすすめ 度:★★★★☆
山本兼一 『 利休にたずねよ 』は、美の求道者 千利休の生涯を描いた作品です。本作品は、千利休の切腹前夜 70歳から魚屋の道楽息子だった19歳へ、時を遡るかたちで物語が展開します。冒頭の、利休が殺した女という独白、そして緑釉の香合の謎が、ラストまで読者を引っ張っていくことになります。 おすすめ 度:★★★★☆
花村萬月 『 ゲルマニウムの夜 』は、殺人を犯し、少年の頃暮らしていた修道院兼教護院に身を隠す青年が主役の連作短編集です。本作品集に通底するのは、欺瞞に対する沸々とした憤懣でしょうか。主人公にはゲンナリしますが、こういう露悪的なものにも惹かれるのは事実です。 おすすめ 度:★★★☆☆
津村記久子 『 ポトスライムの舟 』は、ワーキングプアがクローズアップされていた世相を反映した作品なのでしょう。本作品は、そこに見られる悲劇に拘泥するのではなく、むしろ、日々を前向きに生きていこうという活力、そして清々しさを感じさせてくれます。 おすすめ 度:★★★★☆
森敦 『 月山 』は、ひとりの青年が、月山のふもとのあれ寺に寄寓した一冬の物語。月山は山形県の中央に位置する、出羽三山のひとつで山岳信仰の場です。ここで主人公が何を思うのか、は語られず、この地方の厳かともいうべき風景を、ただただ、つづっていきます。 おすすめ 度:★★★☆☆
髙樹のぶ子 『 光抱く友よ 』は、よいところのお嬢様であり品行方正な相馬涼子と、やさぐれ感むんむんの松尾勝美、二人の女子高生のひとときを描いた作品です。不良少女とお近づきになった優等生が、人生の悲哀を垣間見るという、ありがちなプロットですが、友情よ永遠なれ!とならないのがリアルですね。 おすすめ 度:★★★★☆
村山由佳 『 星々の舟 Voyage Through Stars 』は、ある5人家族を中心に、それぞれの愛のかたちを謳いあげた連作短編集です。赦されない愛もひとつの愛のかたち。するるんと入ってくる文章に心地よさは感じるのですが、読了後は、なにやら寂しい気持ちになってしまいました。 おすすめ 度:★★★★☆
逢坂剛 『 カディスの赤い星 』は、フランコ政権下のスペインを舞台した冒険小説です。幾度も訪れる怒涛のクライマックスは驚きの連続でしょう。文学賞を多く受賞したのも頷けます。作家として売れるまで温めていた作品とのことですから、まさに魂の一冊です。 おすすめ 度:★★★★★
石川達三 『 蒼氓 』は、同時収録の『南海航路』、『声無き民』によって三部作を構成しており、国策としてブラジル移民が奨励されていた1930年が時代背景です。『蒼氓』はブラジル移民たちの出航前夜を、『南海航路』は船中の情景を、『声無き民』はブラジル到着後が描かれいます。 おすすめ 度:★★★★☆
金城一紀『GO』は、民族差別というものが根底にはあります。でも、それは逆境というひとつの制約のかたちを表しているのであって、これをことさらに注目すべきではないのかもしれません。逆境に押しつぶされそうになりながら、それ跳ね除けるバイタリティとタフさ、その快活さを杉原の中に見るべきなのです。
山本文緒『プラナリア』は、明るくも、楽しくも、元気よくもない女性 春香が主役です。一言で表すと、うっとおしい。それもイライラするぐらい。明日へ向かっての一歩手前で、うじうじと硬直している状態。このうっとおしさが、自分にもあるから、いっそう顔を背けたくなってしまうのです。
2003年第27回すばる文学賞受賞作。 2004年第130回芥川賞受賞作。 金原ひとみ『蛇にピアス』は、綿矢り…
1993年第108回芥川賞受賞作。 家庭教師を営む女性が、生徒に繰り返し聞かせたのは、尻を舐める犬の寓話。ある…
2006年第135回芥川賞受賞作 「八月の路上に捨てる」、他「貝からみる風景」、「安定期つれずれ」が収録された…
2003年第129回芥川賞受賞作。 子供の頃、随分残酷な遊びをしました。 蜘蛛の巣にとってきた蝶を絡ませたり、…
2005年第133回芥川賞受賞作。虐待の過去を持つタクシードライバーの「私」が、自己破壊衝動のような喧嘩沙汰をおこすところから物語は始まります。所々フラッシュバックするかのように、過去の幻影が挿入されるので、心的外傷を抱えた不幸な男のありきたりなドラマの展開を予想しました。窓の外から缶コーヒを落として、その潰れる様に自己を同化するあたりの陰々滅々とした暗い欲求。外とのつながりをできるだけ排除し、心の傷から愛の行為を不毛にしてしまう女性 白湯子とのみ寄り添うよ
2002年第127回芥川賞受賞作。公園にぽつねんと座っては、目をすがめて景色を眺める ぼく。ある日ぼくは、地下鉄で間違って話かけてしまった女性が、同じ公園で過ごしていることを知る。スターバックスコーヒー片手のそのひと=スタバ女は、ぼくの公園での行動が妙に気になっていたらしい。見飽きないのだという。たわいもない会話をかわす ぼくとスタバ女。ぼくは、別居中の宇田川夫妻の家で留守を預かっている。リスザルのラガーフェルドの面倒をみているのだ。休日は、ラガーフ
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先日アンソニー・ホロヴィッツの『メインテーマは殺人』を読み、 本書の中で「読書会」を開いていて自分も開いてみたい!と思いました。 みんなで集まって感想を言い合うとかではなく、 月に一冊みんなで同じ本を読む。 それだけです。 気になる文章を抜粋して伝え合うのもおもしろいかもしれません。 特に熱く語るつもりはありません。 誰かと同じ本を読んでいるという楽しさ。 同じ本を共有しませんか? よろしくお願いします。
どんな本でもいいので「誰かにおすすめしたい!」と思ったらどんどん紹介して下さい☆ 本を見たり読んだりした感想を少し書いて下さい☆
ムック本についての情報
ただ好きなだけじゃうまくいかない。
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平和大統領とは裏腹の 操り人形だった 殺人鬼 オバマ。無人機で気分次第で 民間人殺害、テロリスト支援、 2025年までの 核の増産など。 呪わしい政権だった。
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