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『龍の棲む家』玄侑宗久(文春文庫) この筆者の小説も初めて読みました。 ちょっと今回のテーマと関係ないことを考えるのですが、新聞の広告スペースに「今月の○○文庫新刊」みたいなのが載っているときがあり
『あの子の考えることは変』本谷有希子(講談社) 養老孟司のベストセラー『バカの壁』に、「バカの壁」とは何かの説明として、東大医学部の学生に授業をしていたら、もっとわかりやすく説明しろと何度となく言わ
今夜も我ら「二次会」は大いに盛り上がった。「二次会」といっても正確にはまだ「二次会」の一次会で、これから我々はいよいよ「二次会」の二次会へと向かうところだ。 我々が言うところの「二次会」というのは二次的、つまり各所で副次的な役割を果たす人間の集まりで、副部長、副店長、副支配人、副キャプテンなど、その肩書きに「副」の字がつく人々が一堂に会するサークルである。それぞれが副次的な役割に甘んじているがゆえに、そこは自然と愚痴の温床になる。ゆえにサークルというよりは、いっそ秘密結社と言ってみたくなる気分もある。上司(=副次的でなく主たる役割の人々、たとえば部長や店長)への愚痴が違いを惹きつけあうように、…
小説を書く手段として、いわゆる「マインドマップ」というものを使ってみようと思った。いま流行っているのか、それともだいぶ前から流行っているのかもしれないが、以前お笑い芸人のかが屋がネタ作りの際に使っていると聴いて、なんとなく気になってはいた。あの言葉が枝分かれしていく、チャートみたいなやつである。とはいっても、いきなり何をどうやっていいのかわからない。ということで、まずは自分が先日ここに書いた短篇小説「窓のない観覧車」を、マインドマップ化してみてはどうかと考えた。通常とは逆の手順になるが、手はじめには素材があるほうがやりやすい。tmykinoue.hatenablog.comソフトはとりあえず、…
『この道』古井由吉(講談社) この連作短編は、2017年から翌年にかけて「群像」に隔月連載されていたものです。その時の筆者の年齢が80歳から81歳、そしてその翌年2月に筆者は亡くなります。 と
『爪と目』藤野可織(新潮文庫) 2013年の芥川賞受賞作です。 ……ふむ。 ……あ、……えー。 ……えー、まー、困っとるわけですね。 何に困っているのかというと、まー、この作品のどこがよくて芥川賞なの
窓のない観覧車に、髭のない少年が乗っていた。窓のない観覧車は不粋だが、髭のない少年は不粋とは言えないだろう。少年にこの先、髭が生えてくるかどうかはわからない。 もちろん高所からの絶景など、望むべくもない。だがどれだけ待っても観覧車に窓がつかないのは、まず間違いのないところだった。足し算から掛け算の時代を経て、いまや何ごとにつけ引き算の求められている世の中だ。そんなご時世、なにかしらオプションが増えるというのはあり得ない選択肢というほかない。 それは観覧車というよりは、荷物を載せて運ぶコンテナというほうがふさわしかった。それに乗って観覧できるものといえば、ただ錆の浮いたコンテナの無愛想な内壁だけ…
「失礼しま~す!」 今日も失礼くんが、元気よく知らない店に入りこんでゆく。本日の訪問先はパン屋だ。しかし失礼くんは特にパンを食べたいわけでも、誰かにおつかいを頼まれているわけでもない。ただ純粋に、失礼したい一心でそう言っているのだ。「ほら僕って、朝はごはん派じゃないですかぁ」 入口付近にあるトレイとトングを手にした失礼くんは、トングを無理やり箸のように握ってそう言った。店内には他に客も店員もいるが、特に誰に向けて言っているわけでもない。みな知らんぷりを決め込んでいる。もちろん彼にわざわざ朝食の好みを訊いた者など、誰もいなかった。「だけど最初にこのトレイとトングを手に持ってしまったからには、もう…
最近聴いたり読んだりした/している作品についての所感。 【音楽】 ◆『MY FATHER'S SON』/JANI LIIMATAINEN マイ・ファーザーズ・サンアーティスト:ヤニ・リマタイネンマーキー・インコーポレイティドビクターAmazon 元SONATA ARCTICAのギタリストのソロ作。もちろんそれ的な北欧メタル曲もあるが、思いのほか幅広いメロディ・センスを感じさせる楽曲群。豪華なゲスト・ヴォーカル陣の中でも、とにかく③「What Do You Want」⑥「The Music Box」におけるレナン・ゾンタ(ELECTRIC MOB)の歌唱が素晴らしい。その節回しは十二分に粘っこい…
『君は永遠にそいつらより若い』津村記久子(ちくま文庫) 2005年に太宰治賞を受賞した筆者のデビュー作だそうです。 ただ、その時のタイトルは『マンイーター』というそうで、ちょっと大概な感じのタイ
どうやらわたしは公園のベンチで、サングラスを掛けたまま眠り込んでいたらしい。おかげで昼か夜か、起きてすぐにはわからなかった。サングラスを外すと、これまでに見たことのないような、色とりどりの世界が目の前に広がった。色とりどりにもほどがあった。それはつまり自動的に、夜ではないということになる。 正面にフーリッシュグリーンの芝生が広がり、それを囲い込むように配置されたオールドスクールレッドのベンチの脇には、ミートボールブラウンの土に満たされた花壇が並んでいる。 花壇のそこここには、アコースティックブルーやオルタナティヴイエローやジューシーオレンジに彩られた花が咲き乱れ、その傘の下をデスパレートブラッ…
商品を見る→カラスの親指 道尾秀介 946円 人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。 意気投合した二人は今日も人様をペテンにかけるのだ。 ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。 やがて同居人
『殿さまの日』星新一(新潮文庫) 星新一と言えば、やはりわたくしも中学生の頃ですか、何冊か読みました。読みましたが、これも多くの読書少年が多分そうであったように、その後読まなくなってしまうんです
商品を見る→浅田次郎 月のしずく 748円 浅田次郎の『月のしずく』を読んでいて アッと思った。 主人公の『タッつぁん』こと佐藤辰夫43歳が 『高倉健』とダブってきたのだ。 読み進めていくうちにそれは確信
2022年3月28日に川端康成先生の「少年」が新潮文庫より発売されました。 今回はその感想と、川端先生の史実周りで調べて分かったけど書く機会が無かった事項を色々書いていこうと思います。 とうとう川端康成先生の「少年」関連記事のナンバリングが⑳になりました。 謎の充実感でいっぱいです。 BL、同性愛を主題にした作品について語っています。以下お気をつけ下さい。
『神戸・続神戸』西東三鬼(新潮文庫) 例によって古本屋さんで見つけた文庫本であります。 「『おすすめ文庫王国2020』年間最優秀文庫編集者賞受賞」と、本の帯にあります。 何が何だかよくわからない
川端康成先生「少年」の新潮文庫版の予約が始まりましたね!2022年3月28日発売予定です! 私は確実に帯付きが欲しいので、本屋さんで予約しようと思います。 発売が待ち遠しいですね! さて、川端康成先生の親友(意味深)の石濱金作先生の大プッシュを始めた管理人です。 詳しくはこちらをご覧ください。 石濱金作「豚と緬羊」 - うみなりブログ。 とうとう石濱先生の著作リストをまとめることに成功しましたので、未来の自分の為に残しておきます。
『猛スピードで母は』長嶋有(文春文庫) この文庫は160ページの本文でちょうど真ん中で切れる、つまりきれいに80ページずつの小説が二つ収録されています。 なるほどこのくらいの長さが、「芥川賞ねら
商品を見る→きれいな色とことば おーなり由子 880円 私はエッセイが好きで良く読むのだけど 著者の生活が見えてくるのが面白い。 漫画家であり絵本作家であるおーなり由子さんの 『きれいな色とことば』は
商品を見る→きつねくんのてじな 作:松田範祐 絵:せべまさゆき 1320円 従姉妹が5歳の子を連れて遊びにきたので 子供たちが小さい時に大好きだった 『きつねくんのてじな』を読んであげた。 みんなにいじ
LoadedwithiceasunnywintermorningAfterarain.TheyclickuponthemselvesAsthebreezerises,andturnmany-coloredAsthestircracksandcrazestheirenamel.晴れた冬の朝に氷をまとう雨のあとに。それらはカチリとぶつかりあいかすかな風が起き、極彩色めぐらせそれら釉薬をパチリとひび割れさせる。【引用詩文:RobertFrost「Birches」抜粋自訳】山に雪が見える→ホントは登りたいから雨氷の詩×写真を、笑にほんブログ村純文学小説にほんブログ村純文学ランキング著作権法より無断利用転載ほか禁じます氷の樹、雨氷×RobertFrost
商品を見る→銀色夏生 微笑みながら消えていく 398円 銀色夏生さんの『微笑みながら消えていく』を読むと ハッとする言葉に出会えて 尖った心がフーッと柔らかくなる。 現実は、笑っちゃうほど現実なので 『
今回は検閲による削字だらけのBL文学、室生犀星先生の短編小説「稚児と妹」の感想です。 外では大人しい美少年が、家で主人公と妹にだけ見せる全く別の顔。 一言で書くとこんなストーリーです。 BL・同性愛の話題あります。以下お気をつけ下さい。
商品を見る→夏井いつきの超カンタン俳句塾 1540円 プレバト!!の俳句コーナーが好き。 私は俳句には無縁で興味もなかったのだが 出演者が詠んだ俳句を夏井いつき先生が添削すると 全くの俳句素人の私も 見違え
『言文一致体の誕生……失われた近代を求めて1』橋本治(朝日新聞出版) 例によって図書館で見つけた本ですが。 いえ、図書館にこの本があることは、実はずっと前から知っていたのですが、ちょっとパラパラ読
最近読んだ二冊の本が 似てないようで似ていて興味深かった「ハピネス」 桐野夏生 「あのこは貴族」山内まりこ「ハピネス」はタワマン住みの子育てママ有紗が主人公で女性誌VERYで連載され(2010〜)人気となった小説「あのこは貴族」もやはり人気になった小説で映画化もされた 生まれも育ち方も東京の良家のお嬢さん華子と慶應大学に進学のため地方から出てきた美紀を対照的に描いた作品「ハピネス」に登場するタワマン住みのママ...
自分が小学生だった頃、マンガを読むことについて いいイメージを持つ親はあまりいなかった同級生の中には「読みたい本があれば買ってもらえるけど マンガはダメって言われる」という子もチラホラいた「マンガなんか読んでたら勉強できない子になるってお母さん言ってくる」とか画像はpixivisionよりお借りしましたしかし現在、大人はもちろん 海外の人まで日本のマンガやアニメを楽しむようになったのだから時代は変わったなと思...
韓国のムン・ジェイン大統領が 年始の挨拶の品を各方面に贈り、日本の大使館にも届いたとのこと日本を罵倒してたのに贈答品?と思ったら届いたのは竹島イラストのパッケージに入った品物…領土問題抜きで考えてもセンスのない箱ですね韓国も 経済・国防・少子化など課題が山積みなのに 新年早々に実行することがコレって… 自国の安定よりストーカー行為を優先ですか?韓国が「竹島(ドクト)は我が国の領土」とあらゆる手で主張して...
前回 からの 続き でーす(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎焼き上がり までの 4時間 を どーしましょう♪♫ と 考える間 もなく 「 モモ を 読もう! 」 と 思い立ちいつか また 読もう と 手元 に 置いたまま やっと やっと 30年ぶり!? に 読めました♡とても よかった♡ 素晴らしく よかった♡ やっと 読めて よかった♪♫*:+(´▽`人)+:。 幸せ♡分厚い 本 だけど 無駄 な 部分 なんて 一切 ないから どんど...
商品を見る→赤毛のアン 1870円 毎週日曜日の午後11時からNHKで放送されている 『アンという名の少女』というドラマに めちゃくちゃハマッている。 演じている子役さんがアンのイメージそのもので 美しいプ
『爆心』青来有一(文春文庫) この筆者については、わたくしかなり前に一つだけ短編小説を読んだことがありました。 その時の漠然とした印象が、この文庫本を見つけた時にふっと思い出されまして、実は一瞬
紅一点、凛々と1月20日誕生花ツバキ椿睦月二十日、丹椿―graceful赤いリボン揺れて光る、大寒の朝。「…ん?」研究室の窓、凍てつくキャンパスに紅一点がゆく。チャコールグレーのコートひるがえす黒髪のリボン、その鮮やかな色に助手が言った。「あ、噂の受験生ですね?あの子、」「…噂の?」つい聞き返したデスク向こう、ネクタイ姿がティーカップ差しだしてくれる。受けとった掌じんわり、熱くるむ湯気ごしに若者が笑った。「女子が受験生にいるって噂なんですよ、女性の大学進学は珍しいでしょう?しかも一次試験なかなかの成績だったそうです、教授はお聞きになっていませんか?」バリトン朗らかに教えてくれる、その視線が窓の先に笑う。ガラス越し冬枯れモノトーン、そんなキャンパスに細やかなリボンあざやかに赤い。あざやかで深くて、惹きこまれる色彩...睦月二十日、丹椿―graceful
『白土三平論』四方田犬彦(作品社) 実はわたくし、新書版の全21冊の第一部『カムイ伝』を多分持っています。 多分というのは、現物を長く見ていないからで、多分押し入れの奥にあるだろうと思っているか
メリークリスマス! 皆様よいクリスマスをお過ごしでしょうか? 🎄🎁🎅🎂🍗 当ブログはクリスマス全く関係なく平常運転です。↑一応クリスマスっぽいものを貼っておきますが、クリスマス気分をぶち壊されたくない方は明日以降ご覧いただくことを推奨いたします。 さて、今回は川端康成先生の親友・石濱金作先生の短編小説「豚と緬羊」の感想です。 BL要素はありませんでしたが、面白い変態小説で印象に残りましたので、感想を書いておこうと思います。 …よりによって、クリスマスなのに変態小説なんですよ…。情緒もへったくれもありません。 あ、せっかくなので、クリスマスネタを一つ、清野少年は川端先生からクリスマスに「小さい西…
商品を見る→暴走老人 藤原智美 527円 人を美しく見せるのは 顔の作りそのものよりも表情なのだと思う もって生まれた顔立ちが同じでも 表情でまるで別人のようになる。 知り合いの89歳の女性は シワシワ
今朝はあやうく寝坊するところだったが、スマホのアラームがちゃんと鳴ってくれたお蔭で予定どおり起きることができた。スマホには感謝しかない。 それ以前にベッドがあるお蔭で、僕は寝坊するほどに眠ることができている。ベッドにも感謝しかない。 もちろん寝るために必要なのはベッドだけじゃなかった。枕にも布団にも感謝しかない。シーツはもうところどころ破れかけてはいるけれど、破れないように頑張ってくれているのがわかるから、結局のところ感謝しかない。 羽毛布団からは頻繁に羽が飛び出してくるが感謝しかない。おかげで当初のふわふわ感はどこへやら、すっかりせんべい布団になってはいるが、それが布団である以上は感謝しかな…
『地球星人』村田沙耶香(新潮文庫) さて「まくら」は、日本文壇の半期に一度のお祭り、芥川賞の事であります。 いえ、私は新聞やテレビのニュースなんかの報道では適当に興味を持ちつつも、受賞作について
まるで任天堂のような小説だ。荒唐無稽だからこそのワクワク感がある。けっして現実的な設定ではないのに、リアリティも手応えもふんだんにある。だとすればリアリティの正体とはいったいなんなのか。読み手にそんな根源的な疑問を抱かせるというのは、それが良質である証拠だ。なにも小説に限らない。読み手の価値観を揺さぶってこその芸術でありエンターテインメントだろう。既存のリアリティの上に安住して、ものしり顔で正誤の判断を下すなどお笑いぐさだ。そもそも科学的な正しさ、つまり昨今流行りのエビデンスとやらと面白さとはなんの関係もないのだから。先日の『アメトーーク!』の読書芸人回で紹介されていたのをきっかけに、本書に興…
同期一の出世頭と目されていた業田作一郎が、ある日仕事で重大なミスを犯した。彼はその責任を負わされて、このたび離島のワンオペ村へ飛ばされることになった。ワンオペ村はその名のとおり、何から何までワンオペでおこなわれると評判の村である。彼は転勤前から、その噂に戦々恐々としていた。何から何までというのが、どこからどこまでなのかがさっぱりわからなかったからだ。 転勤先のワンオペ村支店に出社する当日の朝から、作一郎はさっそくワンオペの洗礼を受けることになった。この村では、まず新居である自宅マンションの部屋を出る際に、玄関ドアを閉める動作と施錠を、なんと分業ではなくワンオペでおこなわなければならない仕様にな…
天高く、ワーズワース×晩秋の箱根光が昇る×WilliamWordsworthFeellikeaflash!Ilookedabout,andlo,ThemoonstoodnakedintheheavensatheightImmenseabovemyhead,光閃いた。見まわすと、ほら、はるかな天に月顕われて昇る遥かな頭上に、【引用詩文:WilliamWordsworth「ThePreludeBookXIII[Snowdon]」抜粋自訳】秋の山は空が澄んで光まばゆいです。丹沢足柄は紅葉も終わりかけ、日暮れカナリ早い&ツキノワグマ遭遇も増えているので登山の方はお気をつけて。【撮影地:神奈川県箱根2021.11】早く越境して山歩けるよーになりますよーに。にほんブログ村純文学ランキング著作権法より無断利用転載ほか禁じます光が昇る×WilliamWordsworth
雪ふる前に、ロバート・フロスト×晩秋の白樺雪待月の空×RobertFrostNotyesterdayIlearnedtoknowTheloveofbareNovemberdays,Beforethecomingoftheshow,僕が知り得たのは昨日じゃない葉が消えた11月の日々の魅力、雪おとなう前の、【引用詩文:RobertFrost「MyNovemberGuest」抜粋自訳】白樺の晩秋はカッコイイなあと。笑丹沢足柄でも黄葉が始まっています、日暮れカナリ早い&ツキノワグマ遭遇も増えているので登山の方はお気をつけて。【撮影地:神奈川県2016.11】早く越境して山歩けるよーになりますよーに。にほんブログ村純文学ランキング著作権法より無断利用転載ほか禁じます雪待月の空×RobertFrost
あるコンサート会場の入場口に、開演前の行列ができていた。その先頭に並んでいる第一の集団は、もちろんガチ勢であった。 ガチ勢のうしろには、マジ勢が陣取っていた。ガチ勢とマジ勢は、どちらがよりガチのファンで、どちらがよりマジのファンかで言い争っていた。結果、ガチ勢のほうがよりガチで、マジ勢のほうがよりマジであるということに決した。なんの意味もない議論であった。 マジ勢の後方には、スキ勢が続いた。スキ勢はこの日コンサートをおこなうアーティストのことを間違いなく好きであったが、好きになれる部分しか見ていない人たちだった。ガチ勢とマジ勢は、そこがどうにも許せない。本当に対象のことを好きであるならば、嫌い…
商品を見る→松井今朝子 吉原手引草 660円 松井今朝子の『吉原手引草』が面白い。 吉原一の花魁 葛城が 絶頂期に忽然と姿を消してしまった。 彼女と関わった人間が問われるままに 彼女の人となりを語り始め
風光、花織る帆に、イェーツ×ばらばら×WilliamBYeatsRoseofallRoses,RoseofalltheWorld!Thetallthought-wovensails,thatflapunfurled薔薇すべての中の薔薇、世界すべる薔薇、高らかな思考を織り、帆を羽ばたいて【引用詩文:WilliamBYeats「TheRoseofBattle」抜粋自訳】秋ばらがキレイな季節なので、バラの詩×写真。丹沢足柄でも黄葉が始まっています、日暮れカナリ早い&ツキノワグマ遭遇も増えているので登山の方はお気をつけて。【撮影地:神奈川県2021.11】早く越境して山歩けるよーになりますよーに。にほんブログ村純文学ランキング著作権法より無断利用転載ほか禁じます風に花帆×WilliamBYeats
私と話半分の男の出会いは奇妙なものだった。ある日私が近所を散歩していると、蓋のない側溝に気をつけの姿勢で、仰向けに寝そべっている男が目に入った。その中年男性は、冬なのに半袖半ズボンを着用していた。私はなるべく目を合わせないように、その脇を通り過ぎようとした。だが見て見ぬふりを貫くというのは、思いのほか難しいものだ。「いやマラソン大会の途中で、小川に流されてしまってね」 男が唐突に、訊かれてもいない自らの事情を説明しはじめたのだった。周辺を歩く人はほかに見あたらず、男が私に話しかけているのは明白だった。私は無視して通過しようかとも思ったが、自らの手を汚さない範囲で、なんらかの助けを呼んでやるくら…
ずっと前に新聞で読んで『なるほど~』と感心したので 切り抜いてノートに貼ってあるのが 本に関する三島由紀夫の言葉。 本とはめぐり会うもの いい出会いもあれば、つまらぬ出会いもある。 でも、せっせとめ
『村上春樹はノーベル賞をとれるのか?』川村湊(光文社新書) 以前、よく似た感じのタイトルの本を読みました。あの時の本は、芥川賞だったと思います。(芥川賞の時は、なぜ取れなかったか、という本だった
ある雨上がりの朝、古びたカエルのマスコットキャラクターが、SDGs(粗大ごみのsサイズ)のステッカーを貼られてごみ置き場に捨てられていた。それは昨日まで近所の薬局の店頭に立っていたものだった。粗大なのにsとは、大きいのか小さいのかわからない。 学校へと向かう人流の中からその姿を見つけた中学生のウマ娘は、ふとごみ置き場の前に立ち止まり、自らの圧倒的なカエル愛に初めて気がついたのであった。 ウマ娘は、自分をウマ娘として誕生させた親ガチャに失望していた。彼女は自分が本当は鮮やかな緑色のカエル娘になりたかったことを、いまさらながら発見してしまったのである。極度にカラフルな服装を好むZ(ZAZY)世代な…
豊穣、やすらぐ歳月へワーズワース×秋豊穣の朝へ×WilliamWordsworthThedayiscomewhenIagainreposeHere,underthisdarksycamore,andviewTheseplotsofcottage-ground,theseorchard-tufts,Whichatthisseason,withtheirunripefruits,Arecladinonegreenhue,andlosethemselves‘Midgrovesandcopses.また安らぎの時おとずれた日はここ、この楓の木蔭におおわれて、そして視界には草葺小屋の大地の描くもの、果樹園に実る房、この季節にあってどれも、まだ未熟な果実たちは、緑ひとつ色をまとい、そしてひとつ時に失せる、木々と森の深く。【引...豊穣の朝へ×WilliamWordsworth
『沙羅乙女』獅子文六(ちくま文庫) 獅子文六作品の読書報告は3作目であります。 まず『てんやわんや』を読んで、何だかもうひとつ面白くなかったような報告をしました。でも、あまり記憶に残っていません
花、この異邦に還るレジナルド・ホーラス・ブライス×山茶花文学閑話:想いの花、山茶花―ReginaldHoraceBlyth山茶花に心残して旅立ちぬ1964年10月28日に亡くなった学者の辞世句です。ReginaldHoraceBlythレジナルド・ホーラス・ブライス博士。第二次世界大戦の敗戦で消されそうになった「日本」を支え守ってくれた学者です。生涯かけて日本を愛し、日本文化と日本文学の研究者として生きて、日本で亡くなりました。ブライス博士は英国生まれ、ロンドン大学卒業。それから京城帝国大学英文科助教授、第四高等学校英語教官を歴任するなかでイギリス出身の夫人と離婚しています。当時、ヨーロッパから見た東洋は野蛮というだけでなく、気候も文化も違いすぎて生活するには困難だった現実がありました。それでも日本を選んだ博士...想いの花、山茶花―ReginaldHoraceBlyth
商品を見る→国家の品格 藤原正彦 792円 『国家の品格』の著者、数学者の藤原正彦さんが好き。 新聞で彼の名前を見つけると切り抜いて何度も読み返す。 新田次郎と藤原ていの血筋からか 文章が簡潔で適度にユー
黄金の道文学閑話:黄葉の道×ワーズワース黄金時間の道×WilliamWordsworthLongafterwardIroamedaboutIndailypresenceofthisveryscene,Uponthenakedpoolanddrearycrags,Andonthemelancholybeacon,fellThespiritofpleasureandyouth‘sgoldengleam-AndthinkyenotwithradiancemoredivineFromtheseremembrances,andfromthepowerTheyleftbehind?長い時は過ぎて同じ風景が日々の道となり枯れた池と荒れた岩山と昏い道しるべの頂、ふりそそぐ歓びの魂と若い黄金あわい光―その神々しい輝きに想うだろう...黄金時間の道×WilliamWordsworth
『村上春樹の世界』加藤典洋(講談社文芸文庫) 『村上春樹は、むずかしい』加藤典洋(岩波新書) この度上記の2冊を立て続けに読みまして、取りあえず筆者が村上春樹の作品をどのように理解していったか
商品を見る→沈黙 遠藤周作 649円 秋の夜長にはやっぱり読書がいちばん。 わざわざ本を買わなくても、本棚には愛読書がいっぱい並んでいる。 遠藤周作の『沈黙』を読むのは3回目くらいになる。 私が『沈黙』
今日になって急に読者様が増えて驚いています。ほぼBL文学と清野少年(もうBL文学とは別枠状態)とレトロゲームの話題しかないので、皆様何かお間違いではないでしょうか…と困惑しておりますが、本当に有難い限りです。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします! 本日は白樺派作家の里見弴(さとみ・とん)先生が、志賀直哉先生との交流を語った自伝風小説「君と私と」の感想です。 BL・同性愛の話題が含まれますので、お気をつけ下さい。
冒険の途中でふと喉の渇きをおぼえたわたしは、夕暮れどきに立ち寄った街でカフェのドアを開けた。「いらっしゃい! そういえば最近、夜中になると二階から妙な物音がするんだよ」 カウンターでカップを拭っている髭のマスターが、ありがちな挨拶に続けてなにやら唐突な相談を持ちかけてきた。さすがに気になったので、初対面ではあるが、わたしはボタンを押してもう一度話しかけてみた。すると、「いらっしゃい! そういえば最近、夜中になると二階から妙な物音がするんだよ」 マスターは、先ほどと一言一句同じ台詞を繰り返すのだった。わたしはひどく馬鹿にされているような気がしたが、ふと喉の渇きを思い出して、ここは飲み物にありつく…
初期白樺派・日下諗先生の「給仕の室」以外の名作「お島と猫」をご紹介したいと思います。 先に断っておきますが、「お島と猫」は雑誌の「白樺」でしか読めません。「給仕の室」みたいに何かの全集に入っていたりしません。国立国会図書館のデジタルコレクションにあれば良かったんですが、見当たりませんでした。 「白樺」は復刻版が県立図書館レベルの図書館とか大学図書館にはありますので、どうしても読みたい方は根性で探して下さい。私は神奈川県の日本近代文学館で初めて読みました。
Photo by Kirishima早池峰山の河原坊登山口にある宮沢賢治詩碑。 宮沢賢治は、岩手山と同様に早池峰山をこよなく愛していました。 実際に賢治は、早池峰山に数回登っています。 彼の童話 『どんぐりと山猫』 に登場する集落や笛貫の滝は、早池峰山麓の岳集落や河原坊近くの滝をモデルしています。 また、科学者でもあった賢治は、早池峰山を構成する蛇紋岩などにも非常に興味があったそうです。「昭和47年10月秋 大迫町...
『街と村・生物祭・イカルス失墜』伊藤整(講談社文芸文庫) さて、伊藤整であります。 「さて」っちゅうのは何のための書き出しの言葉かというと、……えー、なんでしょうねぇ。 ……やはり、ビビっている、ん
さて、早速ですが、初期白樺派・日下諗先生の「給仕の室」です。 もう、これを語りたいが為にこのブログを開設したようなものですので、早速語ります。
今日までに当ブログでは「明治時代の変態SM小説」「R指定の芥川作品」「元エリート軍国少年の赤裸々小悪魔日記」といった文学作品を紹介しましたが、今回が色んな意味で一番まともかも知れません。 以下、BL・同性愛的な話題がNGな方はお気をつけ下さい。
物心が付いた時から今までの人生の中で、悩みが無かった時期はない。常に、何かに対して悩んでいる。「悩みの無い人生というのはつまらない」という人がいる。その言葉の意味は、悩みを乗り越える事によって人は成長する、という事なのだろう。それは、その通りだと思う。「悩みのない人生」というのは想像すると確かにつまらない気がする。でも、悩みのど真ん中に身を置いている間は、たとえそれが傍から見ると非常に些細な悩みであっても、成長なんてしなくていいから早く悩みから解放されたいと思ってしまう。自分の力で悩みを乗り越えようという気力すら起こらない。結果、些細な悩みに対しては、自分が努力して乗り越えるまでもなく、気が付…
私の自動車にはAIが搭載されている。私はその実力を試すように、崖の手前に差しかかったところでAIへ指示を出す。「アホクサ、ブレーキかけて」 「はい、かしこまり」 すると自動車のブレーキが、脱兎のごとく駆け出した。私は奈落の底へと沈みゆくマイカーの中で、この文章を書いている。 アホクサに漢字は難しい。
『峠・上下』司馬遼太郎(新潮文庫) 「司馬先生」の作品であります。 「先生」とつい書いてしまいましたのは、多くの司馬ファンが言うように、司馬作品中のとっても面白い「余談」のおかげであります。 特
『夏目漱石『心』を読み直す』小森陽一(かもがわ出版) 以前読んだ、志賀直哉の短編について書かれた本と同シリーズの本であります。 大きな特徴は、新しい本であるということ。(2020年9月第1刷発行
コロナ禍でほとんどの会場が無観客なるなど、歴史に残る異例の東京オリンピックが、メダル獲得数58個という快挙とともに閉幕しました。 選手やスタッフ、大会関係者、その他大勢の五輪に関わった人々へ、心から敬意と感謝を申し上げます。 ありがとうございました。 東京オリンピック閉会式のフィナーレを飾り、宮沢賢治 作詞作曲の 『星めぐりの歌』 を女優の大竹しのぶさんが、杉並児童合唱団とともに歌い上げました。投稿...
なんとなくの思いつきで、久々に拙著電子書籍の無料配布キャンペーンを開催することにしました。シェフの気まぐれサラダと同程度の気まぐれで。見出しの最後にちょっとだけJ-WALK感。(気づいたところで何?)どれくらい気まぐれかというと、こうして久々とか言いながら、実は一年ちょっと前にもやっていたという。自分の書いたお知らせが、自分に一番届いていなかった可能性。tmykinoue.hatenablog.comしかも改めて読んでみるとかなりの情報量を書いていて、まあ当然のように余計なこともいっぱい書いてあるわけですが、と書いているこの一行こそが余計なことであるわけですが、電子書籍の中身に変わりはないので…
私は先日、いま話題の「オール回転寿司」へ行った。まさかあんなに回るとは。回る回るとは聞いていた。しかしその回転の度合いは、私の想像をはるかに超越したものであった。こんな店が繁盛しているということは、人間はとにかく回ることを愛する生き物であるということだろう。さすが、回転する星の上で生活することを選んだだけのことはある。どうりで竜巻のようなジェットコースターに長蛇の列ができるわけだ。夕飯時を迎えた「オール回転寿司」の店頭にも行列ができていた。入口の脇で理髪店前に立つべき三色縞のサインポールが回っているのは、それによって列に並ぶ客の回転スピードをコントロールしているからだ。「行列の回転」といっても…
『かか』宇佐見りん(河出書房新社) ……えー、えらいもので、最初の「令和期の作家」であります。 いえ、まー、令和もすでに3年目に入っておりますから、例えばその間に芥川賞なんかを受賞なさった作家は、
一滴の光に、雨の季節×ワーズワース一滴の光跡×WilliamWordsworthThoughnothingcanbringbackthehourOfsplendorinthegrass,ofgloryintheflower,Wewillgrievenot,ratherfindStrengthinwhatremainsbehind;時ひとつ戻せない草の輝きも、花の盛りも、でも哀しまなくていい、見出せるから遺された跡のなかに力強く【引用詩文:引用詩文:WilliamWordsworth「IntimationsofImmortalityfromRecollectionsofEarlyChildhood」抜粋自訳】にほんブログ村純文学ランキング著作権法より無断利用転載ほか禁じます一滴の光跡×WilliamWordsworth
水めぐる大地で、雨の季節×ワーズワース水の永遠×WilliamWordsworthNorallthatisatenmitywithjoy,Canutterlyabolishordestroy!HenceinaseasonofcalmweatherThoughinlandfarwebe,OurSoulshavesightofthatimmortalseaWhichbroughtushither,Caninamomenttravelthither,AndseetheChildrensportupontheshore,Andhearthemightywatersrollingevermore.すべて怨みにも歓びとあり、すべて滅ぼして崩しされる穏やかな風の季にある今から大地の懐で僕らは遥か遠く僕らの心は永遠の海を見るど...水の永遠×WilliamWordsworth
太郎は次郎に知っていることを話した。知っているというのは太郎が知っているという意味で次郎は知らない話だ。太郎だっていまこそ知っているが昨日までは知らなかった話だ。次郎にしてもいまこそは知らないが数分後には知ることになる。あとちょっとすれば晴れてお揃いになるというわけだ。 太郎と次郎は兄弟ではない。次郎は太郎のことを兄のように慕っているが、太郎は次郎のことを弟のように可愛がっているわけではない。太郎も次郎のことをまた兄のように慕っているのだ。 こうなってくると、どちらが歳上かなんてのは些細な問題だ。人が相手を兄と慕う心以上に、その相手が兄であるという事実はない。実際のところ、二人とも相手のほうが…
初めから永遠を、初夏5月×ウィリアム・シェイクスピア「シェイクスピのソネット18番」永遠の夏×WilliamShakespeareShallIcomparetheetoasummer'sday?Thouartmorelovelyandmoretemperate.RoughwindsdoshakethedarlingbudsofMay,Andsummer'sleasehathalltooshortadate.Sometimetoohottheeyeofheavenshines,Andoftenishisgoldcomplexiondimm'd;Andeveryfairfromfairsometimedeclines,Bychanceornature'schangingcourseuntrimm'd;Butthye...永遠の夏×WilliamShakespeare
こんばんは。 sukiyaki-kです。 今夜は、過去に救ってもらった本のご紹介です。 ~NHK国際放送が選んだ日本の名作~ というサブタイトルで 「1日10分のぜいたく」 という本があります。 数名の日本を代表する作家さんたちの 短編集で、とても読みやすいですし、 深いのです。☜語彙力のなさが悲しい。。。 短編集なので 1話、10分くらいで読めるから 1日1話で「1日10分のぜいたく」と私は解釈しております。 が タイトルの由来は定かではないです。 どの作品もそれぞれに趣があって、面白いのですが 今日は その本の中で 小池真理子さんが書かれている 「月とテン」 という作品のご紹介。 悲しみや…
おはようございます sukiyaki-kです 今日は本のご紹介 「依存症」って言葉、世間にあふれていますよね? 周囲にもいませんか? 私は○○に依存している、とか ○○がなければやっていけない、って言ってる人 私もそうでした 酒を飲まなきゃやってらんない 男がいなきゃ無理 パチンコ屋にいる時が一番ほっとする 全て思い込みだったのですが その当時は本気で、酒、男、パチンコに依存していて かなりの時間やお金を浪費しました(笑) 思い出すのも恥ずかしい赤ッ恥人生 思い出すたびに叫びだしそうになります(苦笑) (いずれ、これらのことも書く日がやってくるでしょう。) ですが、この生きてきた様をようやく受…
こんにちは。 sukiyaki-kです。 昨夜のうちにアップしようと思ったのですが 前回記事の編集に時間がかかりすぎて 日付変更線をまたいでしまいましたので、 今日の記事は前回の記事の続きです。 「雨ニモマケズ」に思うこと - sukiyaki-k’s diary 前回の記事では 子供のころに感じた感想を正直に書かせていただきました。 子供って、承認欲求の塊みたいなところがあるし 格好良く見せたい時期にデクノボーと呼ばれたい!? 人生経験の浅い私のようなボンクラでは この詩の良さが理解できない。 アイディンティテイの確立なんてまだできてないし その年代の親だってまだ、雨ニモマケズの理解は難しい…
こんばんは sukiyaki-kです。 宮沢賢治の「雨ニモマケズ」 人生そのものが詰め込まれていると感じるくらい 奥の深い作品だと思います。 ただ、この詩に共感や感動を覚えたのは恥ずかしながら ここ数年です。 小学校か中学校の国語の授業で初めてこの詩を読んだ時 まったく意味がわかりませんでした。 以下全文 (原文はカタカナと漢字で書かれていますが 読みやすいように、現代風にアレンジして記載させてもらいます。 宮沢賢治さんごめんなさい。) 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けない 丈夫な体を持ち 欲はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている 一日に玄米4号と味噌と少しの野菜を食べ…
『復活の日』小松左京(角川文庫) 時節柄ということもあってか、友人に勧められて読んでみました。 時節柄ということで言えば、カミュの『ペスト』とかのちょっとしたブームと同じく、本書もまた最近多く読
追憶よりも、今6月1日誕生花ガクアジサイ萼集真藍水無月朔日、萼集真藍―modestcrown弾く光、雨がふる。やわらかな音きらめいて敲く、絶え間ない雫。ふりつもる雨また窓明るんで、ページ繰らせパソコン敲く。キーボード踊る指すこしも止めたなら、思いだしてしまうから。『おちついて聴いて…おとうさんが』たたんっ、雨音かろやかに弾けて消える。あの瞬間も雨が降っていた、その雨が父を連れ去った。『調査で、水源林…地すべりが』図書館のかたすみ、震えた携帯電話、母の声。そして駆けだしたキャンパス、私を叩く雨の音。「はぁ…っ」深呼吸ひとつ、ふっと肩すこし楽。それから唇かすめる古書の匂い、ほろ苦い、少しだけ甘い香。乾いて、そのくせ湿気くゆらす匂い安堵する、でも思いだしてしまう。だって、あのとき図書館にいて、今、懐かしい母校の図書室...水無月朔日、萼集真藍―modestcrown
床に絨毯にアスファルトに頭をこすりつけて謝るだけの仕事を終えた夜、そのまま帰宅しても眠れない予感がした私は、気づけば路地裏に迷い込んでいた。あるいは自ら迷いたくて迷っていたのかもしれない。真っすぐ家に帰りたくないがためにまわり道をすることなら、そういえば子供時代にもよくあった。変わらないことを喜ぶべきか、成長しないことを哀しむべきか。 すでに夜の十時を過ぎていただろうか。路地の両脇に立つ店の看板はどれも真っ暗で、営業時間を過ぎて閉店しているのかとっくに潰れているのかもわからない。 だがその突き当たりにただひとつ、ちかちかと点滅している正方形の電飾看板が立っていた。点いたり消えたりのリズムが不定…
なんと…7月下旬から馬場のぼる展開催ですと?絶対行きます。練馬区立美術館、いつも面白い企画だなあ。後は、コロナ禍の影響がないか心配… 日差しもきつい季節へ さて、本日は『彩なす家オンライン読書会』のオンライン推し本披露会へ参加したので記録と感想です。 【目次】 『彩なす家オンライン読書会』とは? オンライン読書会へ参加して もっと時間が欲しかった オンライン読書会の長所 オンライン読書会の短所 これからもよろしくお願いいたします 『彩なす家オンライン読書会』とは? 私が以前から参加していた、『彩ふ読書会』の姉妹コミュニティとして、立ち上げられたオンラインに特化された読書会です。あやなすや、と読…
楽天ブックスの ほぼ半額 謝恩価格の 紙の本を 注文しました お買い物マラソンの 150円オフの クーポンも使用できたので 定価購入が原則の紙の本としては かなり お得に購入できました
『海と山のピアノ』いしいしんじ(新潮文庫) わたくしこの作家も初めて読みました。 しかし世の中には、いろんな才能をお持ちの作家がいらっしゃるものでありますなー。 改めて感心しました。この筆者は、
ゴールデンウイークも終わりです。掃除や、へっぽこガーデニングやオンライン飲み会もでき、グータラ出来た良い連休でした。 さて、ヘルマン・ヘッセ の小説、『車輪の下』の感想です。読書会の課題本だったので読みました。 図書館で借りました 車輪の下(新潮文庫) 作者:ヘルマン・ヘッセ 発売日: 2016/06/17 メディア: Kindle版 ※注:盛大にネタバレしています評価:★★★★☆(5つ★満点)) 【目次】 概要 あらすじ 感想 子供にこんなもの読ませるな 作者ひどくね? 能力が発揮できない辛さ 自然描写は美しかった ちょっとBL描写? ヘルマン・ヘッセについて 概要 ドイツが産んだノーベル賞…
~今日も訪問ありがとう ~ Happy Wednesday from One Happy Island ♥ April 28, 2021 編集:4月2…
『ニムロッド』上田岳弘(講談社) えっと、数回前の芥川賞の受賞作品ですね。 仮想通貨がテーマである、と。 なるほど、ビットコインが出てきます。けっこう大切な小道具として出てきます。 しかし、何
2017年のノーベル文学賞受賞者カズオ・イシグロ氏の2021年3月の最新作『クララとお日さま』をAudible(オーディブル)のオーディオブックで聴いています。途中まで聴いた感想や(ネタバレなし)、イシグロ氏の動画やノーベル賞スピーチ&記念講演の英語全文なども掲載しています。
『水声』川上弘美(文春文庫) 考えてみると、川上弘美も長く読んでいないなー、と。 一時期はかなりまとめて読みましたが、ぷつっとやめました。 今思い出してみると、あの時私は、なにかこの筆者の小説
辛酸なめ子さんの 新作の紹介に 妄想界のCEO 辛酸なめ子 と あり 大爆笑しました 業種は「妄想」で 従業員は 全地球人? CEOとして 責任とる時は なにを? 秘書がいるなら どん
都会の喧噪を離れたリゾート地たけのこの里に、ルヴァンという名の王子がいた。ルヴァンはことあるごとにパーティーを催すことでお馴染みのリッツ家の跡取り息子で、顔にあばたが多くその皮膚はところどころ塩を吹いている。 かつて隆盛を極めたリッツ家も、ルヴァンの代になるとすっかり勢いを失っていたが、そんなときに限って危機は訪れるものだ。 先ごろ、海の向こうの無人島に聳え立つきのこの山に暗黒の帝王ダースが降臨し、部下の暴君ハバネロとともに、まもなくこのたけのこの里へ攻め込んでくるらしい――そんな剣呑な噂が、里の耳聡いカントリーマアムたちのあいだでまことしやかに囁かれていた。 そんなある日、リッツ家の分家であ…
新部署に配属されたばかりの越智裕三が、スーパーのおやつ売り場でお菓子のパッケージをひとつひとつ手に取りながらひとりごとを言っている。「『ポッキー』か……これはやっぱり、食べたとき鳴る音からそう名づけられたんだろうな……だとすれば確実にアウト、と。えーっと『ポテトチップス』は……ポテトのチップス……って以外に理由はないだろうから、これもアウト。ああ、『じゃがりこ』ね。もちろん原料がじゃがいもだからなんだろうけど、後半の『りこ』の部分は見えてこないから……まあ審議対象か。といっても25%ラインは遥かに超えてしまっているから、駄目なことは駄目なんだけどな――」 裕三はお菓子を手に取っては棚に戻しなが…
商品を見る→塩狩峠 三浦綾子 825円 本は感動や喜びを与えてくれる。 自分の生き方そのものに 影響を与える本に出会えることもある。 三浦綾子の『塩狩峠』もそんな一冊だ 主人公の純粋さ誠実さには素直に心
「無用之用」 「いつか役に立つかもしれない本」が並ぶ店 東京 神保町 画像は本文と無関係 フリー素材より 朝日新聞デジタル &W に紹介されていた書店 ↑ 当該記事のリンク 神保町に 新し
竜は素直じゃない男だ。彼は産道の中ですらも、「産むなよ、産むなよ」と心の中で念じていたという。もちろん産まれたくないわけではなかった。だが本当に産まれたかったのかどうかは、物心ついていないのでよくわからない。 竜の少年時代には苦い思い出が多い。ある日、昼休みのドッヂボールに夢中になりすぎた小学五年生の竜とクラスメイトたちは、遅れて教室へ突入すると廊下に並ばされ、担任の男性教師に説教を喰らうはめになった。しかしこの担任は温厚な青年で、このときも恫喝するような調子は微塵もなかった。 だが人間、何でスイッチが入るかわからない。そんな気配など微塵もない担任の説諭の最中に、竜が突如として「ぶつなよ、ぶつ…
『月の光――川の光外伝』松浦寿樹(中公文庫) この本も、例の全国展開の古本屋さんで廉価で売っていたので買いました。買ってから何となくあちこち(前書きとか、内容ぱらぱらとか、ですね)見ていますと、ど
おいしいおかゆ グリム童話 メルヘンは 荒唐無稽で ありえない話も 多いけれど これも 結末が ほら話? という感じの エンディング 短いのに 妙に印象的で 忘れられない話
長年の「懸案」だった。どれくらい長年かというと、高校の頃あたりから数十年。ずっと「読まねば」と思い続けてきた一冊に、とうとう取り掛かった。古代ローマのサチュリコンなどと並び、おそらく世界最古の長編小説であり、日本文学史上最高傑作ともいわれる「源氏物語」。誇るべき文学が身近にある...
朝日デジタルで 読んだニュース 争った相手の枝角を ぶら下げたままの エゾシカの雄の 写真が載っていました 朝日デジタル エゾシカのニュース ↑ 当該の記事に飛びます 写真が載っているので
マンガ本を読んだなら、アップしましょう。
先日アンソニー・ホロヴィッツの『メインテーマは殺人』を読み、 本書の中で「読書会」を開いていて自分も開いてみたい!と思いました。 みんなで集まって感想を言い合うとかではなく、 月に一冊みんなで同じ本を読む。 それだけです。 気になる文章を抜粋して伝え合うのもおもしろいかもしれません。 特に熱く語るつもりはありません。 誰かと同じ本を読んでいるという楽しさ。 同じ本を共有しませんか? よろしくお願いします。
どんな本でもいいので「誰かにおすすめしたい!」と思ったらどんどん紹介して下さい☆ 本を見たり読んだりした感想を少し書いて下さい☆
ムック本についての情報
ただ好きなだけじゃうまくいかない。
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平和大統領とは裏腹の 操り人形だった 殺人鬼 オバマ。無人機で気分次第で 民間人殺害、テロリスト支援、 2025年までの 核の増産など。 呪わしい政権だった。
忙しい現代人に送る、本要約ブログ。 読んでいただけるととても嬉しいです‼️ 宜しくお願いいたいします🙇♂️
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