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現在のエオルゼア冒険譚過去振り返りシリーズの時を経て 【現在に至ったぴっぴの冒険譚】。やっぱり、役に立ったり立たなかったり、つまらなかったり寒かったりする日記です。「ぴっぴさん、大きくなるかな」道中そんなことを言う末っ子。「わくわく」期待し
初回(1話)GA文庫大賞作品です。しかも「ダンまち」以来7年ぶりの大賞受賞作品。期待値は高いですね。1話見ましたがまず作画が良いです。異世界転生物でしょうか?ストーリーも謎があっていいですね。果たして召喚された巨乳ちゃんと主人公は殺し合うの
ゴールデンウィークの手持ち無沙汰から何か読みたいな?何か面白そうな本はないだろうか?と本屋へ足を運んだもののこれ!と思うものもなく。ふと、春アニメでやっている「処刑少女の生きる道」を思い出したのです。ちょうどアニメもひとつの盛り上がりを見せ
今晩は。 昨日からPCのマウスの調子(基本的にはSUBハブ)がおかしくなったりして大変でした。 何とか我がPCは生きてますが(笑)にしても3月に入り、日が長くなりましたね! 本題に入ります。 小説の第3話になります。 最近、YouTubeで「 意味が分かると怖い話 」シリーズ...
今晩は。 まずは更新が遅くて申し訳ありませんでした。 先週の16日の深夜は大きな地震がまた起きました。 あの地震は東日本大震災以来の経験です。 幸い我が家では、ガスも電気も水道も無事でしたので今回は冬至の2011年の時ほどではありませんでしたが、お気に入りの食器は可也割れてし...
今晩は。 4月本番と言う事で、今回は面白小説を載せたいと思います。 そろそろ桜が満開の時期(関東辺りでは既に咲いてるらしい)ですので春らしい内容になっております。 とある蒲公英畑に、皆で遊びに来ていた時の事。 パト&リズ「わあ~!すごーーーーーい!」 栗山沙織「一面黄色だなー。」...
ハリーポッターのゲームHogwarts Legacy(ホグワーツ・レガシー)公式ゲームプレイ動画State of Playで公開。ホグワーツ・レガシー新情報。グリフィンドール、 レイブンクロー、ハッフルパフ、スリザリン。魔法魔術学校ホグワーツで魔法の勉強、生徒同士模擬バトル、ホウキで浮遊。発売日。
あれから1週間経ったので決行した。風呂はいつも一緒に入っているのでいつでもできるが、難点は俺の甘え方だ。兄貴だと思えばいいのかな。試しに甘えてみるか。もしいけそうなら、そのまま空手に持ちこんで体術を教え込んでやる。そう思い少しずつ甘えているのだが、中々いけそうにない。 「なあ、俺の世話を焼くの楽しい?」 「ああ、楽しいぞ。」 「瑞樹の、その概念はどこにあるの?」 「可愛くて、ずっと手元に置いておき...
特撮で有名な円谷プロの元スタッフのブログです。面白くてためになる「小説」や「お話」「詩」をお届けします。【通常ブログ画面】 からお入り下さい。
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気がつくとベッドに横たわり布団もかけられている。あれは夢だったのだろうか、それにしても身体の節々が痛いのはどうしてだろうか。牢屋の鍵が開いて誰かが入ってくる。 「お前の処分が決まった。」この声は瑞樹だ。 「追放されるの?」 「いや、お前はペットだ。」 「ペット?」 「ああ、そうだ。俺のペットだ。」 「それって」 「お前が使っていた部屋は没収して、今夜からは新しい所になる。」 「どこ?」ベッドから下...
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その叫び声に反応したのは安藤専務だ。 「芳樹? 芳樹、芳樹っ」高橋常務が先に見つけていた平らな休憩所に辿り着いていた瀬戸常務は、あるものを見て驚き声を上げていたのだ。 ”ああ、忌々しい。この枷が無ければ簡単に屠ることが出来るのに” 「屠るって、食べる事か……」相手はニヤリと笑みを浮かべてる。 ”お前は、さっきのと違い肉が付いてて美味そうだ” 「まさか……」 ”こっちにおいで。腹を満たせてもらう” 「あ……」だ...
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・・・・・・花が、咲くんだ。 ・・・・・・ぽん、 ぼん、 ぽん、 ぽん、 あのさ、白い。真っ白な花。 ぽん、 ぽん、 躰の中にあちこちに咲いてね。 苦しくなる。 息ができなくなるんだ。 ぽん、 ぽん、 「花が、咲くんだよ」 ぽん、 目覚めると。音がする。 ぽん、 胸の中、躰のそこかしこに咲く。花。 息が苦しくなってどうしようもないくらい悲しくなって。 ぽん、 ぽん、 花が、咲くんだ。何故かはわかんないけど、 (暗転) 躰の中が花で埋め尽くされて。 頭の中も花で埋め尽くされて。 想いも、 思考も、 埋め尽くされて。 そうしたらもう、 (暗転) 花が咲く。 云えない想い、 溜めこんだ思いが凝って芽…
ちりちりと空気がひりつく。瞼を開いた《□》の眼に純然な白が映る。 此処は―――? 一瞬そう浮かんだ疑問。直ぐに寝台だったと理解した。 花の馨。慣れた匂い。に、微かに混じる違和がある。 何故かはわからない、 ざわつく、こころは。なにに反応したんだろう。 腹に響く重低音と振動が一瞬空間を揺らした。 真っ白な壁の向こうから、真っ赤な液体が染みこんできた。 真っ赤な液体は真っ白な床にぽとりと落ち、流れ広がる。《□》はそっと寝台から降りると、赤い色が進入してくる壁に手をかけた。 す、・・・・・・と。壁が開く。部屋の外は暗く、鉄錆の、生々しい臭いが、した。《□》は床に眼を向ける。 赤い、粘質の液体が床に壁…
お婆さんは、試着室の前の椅子から、ゆっくりと立ち上がり、エレベーターの方へ向かった。 私はその椅子の上に、うちのデパートのロゴマークが入った、紙袋を見つけた。 お婆さん、忘れ物、と言って、私は紙袋の取っ手を持ち、あとを追いかけた。 違和感がした。なんて重いの。これ、なにを買ったんだろう。 お婆さんが、エレベーターのドアの前で待っていた。よかった、追いついた。「まあ、ごめんなさい……」「いえ。お持...
街に降る雨は、汚い空気を流すシャワー。 ビルの間を駆け抜ける風、強い音。 街路樹の葉が、雨粒と飛んでくる。肩をかすめて後ろに流れた。「平気か、新人?」 細い足場ですれ違うとき、先輩の鳶職人が、俺に聞いた。「もし高所恐怖症だったなら、」 俺は向かい風に負けない、大きな声を張り上げた。「誰も、面接には来ませんよ!」「よく働け!」と、鳶職人。「この仕事には遣り甲斐がある。街の未来を築くという、夢があ...
僕は巡回中に、AKIYOSHIさんの働くフロアに立ち寄っていた。 婦人服売り場。客はまばらだった。昨日見た、常連だという老婆が、試着室の前の椅子に、ちょこんと腰を下ろしていた。 眼鏡の従業員が、何事か、というように、興味ありげに見上げてきた。 何も言わずに、僕はレジカウンターの前へ来た。 AKIYOSHIさんは両手を自分の前で揃え、カウンター内に小さくおさまって立っていた。「季節のアキに、大吉のキチと書いて、...
遠い旅の途中です、と彼らは言った。 名もなき楽団です、と、初めはそう言っていた。 こんな海まで、ようこそ。お疲れでしょう、お茶でもどうですかな? と、パパが言って、彼らを自宅の工場内へと招いた。それがきっかけだった。 パパは自称・発明家で、娘の私から見ても、少し変わり者だった。 工場内では、大きな機械のモーター音。フル回転の換気扇。 私とパパは、そんな工場の一室で眠った。夜は機械を止めて、波の...
現場監督の一撃は強烈だった。 俺は切れた左頬から、血を流れるままにさせ、交差点を横切った。 人々の白い目をかわし、歩いて繁華街までやってきた。 心がざわついている今、一人になってしまった途端、バイクでは暴走してしまうだろうと、思ったからだ。 俺だけなら、どんなことになってもいい。 だが彼女には、あいつにだけは、絶対に迷惑をかけたくはない。 不意に俺は、電器屋の前で足を止めた。 売り物の液晶画面...
初日はデパートの構造を調べるために、すみずみまで歩いた。 非常階段に、裏口。各階の開けられる窓はすべて開け、逃走ルートを想像してみた。 トイレ。社員食堂。救護室。エスカレーターにエレベーター。 フロアをすべて巡ることで、従業員たちにも顔と名前が知れ渡った。 新しい青い制服の下で、汗ばんだ体。 昼になり、腰に付けていたトランシーバーから、交代を告げる先輩の声がした。「了解しました。今、そちらに戻...
「AKIYOSHI」 胸に付けた、金色のネームプレートには、しなやかなフォントで、そう刻まれている。 私は更衣室で、従業員の制服に身をもぐらせた。 白いシンプルなブラウスに、桃色の上着。 膝丈のスカートは、同じく桃色で、細めのプリーツが入っている。 紺のハイヒールは、昨日のかかとのカサブタを、上から強く押し付ける。 スカートの後ろを押さえながら、エスカレーターで三階へ。 「婦人服売り場→」、大きな看板...
夜間の工事現場で働けば、金はすぐに手に入る。 都会の裏通りで俺は、乾いた唇に染みた、汗の辛さを味わっていた。 少人数で編成されたチームは、どこの誰だか知らない、訳あり連中の集まりだった。 ただひたすらに穴を掘る。 新しい建造物のために。いいや、みんな自分の金のために。それだけを思って、高く腕を振り上げるんだ。 頻繁に、名前を呼ばれる。おそらく誰も本名じゃないだろうが、現場監督が馬のケツを叩くよ...
僕は消えた社員の身代わりだ。 このデパートは隣町に建っているが、小さな頃から、ほとんど足を運ぶことはなかった。 その方面はすぐ先に海しかなかったから、大して用がなかった、としか言えない。 地元には大型ショッピングモールもあったし、それですべて、事足りていたせいだろう。 僕がそいつの後任に選ばれたのは、なぜだろうか、今でもはっきりとは分かっていない。 ただ、誰でもよかった、ということは確かなこと...
高架下の水面(みなも)に、街灯の明かりが落ちて揺れていた。 淡いオレンジ色の光と、薄暗い夜の青さが入り混じる。 俯いた顔に冷たい風が吹きつける。 ほんのりと、潮の香りを運んでくる。 車のライトが背中で輝き、速いスピードで過ぎ去った。 毎日見ている。 足を止めて、橋の上から。 そこは、道路を仕切る白線の中。 深夜になると、交通も少ない。 誰にも入ってきてほしくないの。 ただ一人で、私は海を眺める...
シャツは、「自分はどうしてこんな人に着られているんだろう」と、納得がいきませんでした。 シャツは、ショーウィンドーのマネキンに着られているのが、一番でした。 華やいだ人通りから、たくさんの視線を集めていたのですから。 今、シャツは試着室にいます。 おばさんに着られて、鏡と向き合わされているのです。 ちょっと太いおばさんは、シャツのボタンを引きちぎりそうです。 シャツは、ショーウィンドーに早く帰...
ここは天国と地獄の狭間。 死んだ人間が天国へ行くか地獄へ行くか、生前の行いの善し悪しで、審判人に判断されるのだ。 どうやら俺は死んだらしい。 56歳という若さで死ぬなんて、俺にはまだやり残した仕事があるというのに、病気には勝てなかったか。 俺はある大きな企業の社長で、信用も厚かった。 しかしその分、多大な責任と負担がそこにはあった。 俺は皆のために、そして家族のために、必死で働いた。 無理をしす...
読書好きな、あとう(@ato_ganai)です。 Amazonブラックフライデーに先駆け、『kindle unlimit
――この散髪屋でカットすると、まったく違う自分になれる―― 最近、彼氏に振られたデコちゃんは、外見から変わりたいと思い、その散髪屋へ入った。 古ぼけた建物はこじんまりとして、店内の鏡も錆びついていた。 何か怪しいな、とは思うものの、デコちゃんは店の主人に、自分のなりたい髪型を口で伝えた。 主人は50歳くらいのおじさんで、頭が寂しい。 デコちゃんの髪の毛をしばらく見つめて、「本当にいいんだね?」と確認...
あるところに、ひとりのおじいさんがいました。 おじいさんは、どこにでもいる普通のおじいさんです。 そのおじいさんは、そこに住んでいたのではありません。 ただ、そこにいただけでした。 どこにでもいるそのおじいさんに、白羽の矢が立ったのは、単なる偶然でした。 天の国で天使を務めているビーちゃんは、「次の天国人を決めなさい」と、大天使様に言われ、地上に降りて、そのおじいさんに狙いをつけたのでした。 ...
大きなヘビが現れた。 地面の中から現れた。 はじめ、体長2メートル程だったが、動物園のオリの中で、徐々に伸びだした。 すぐ、オリはいっぱいになり、ヘビは別の場所に移されることとなった。 郵送トラックに詰まれたケージ内で、ヘビは頭に麻袋を被せられ、自分がどこへゆくのか分からないまま、静かな眠りについていた。 寝る子はよく育った。 運転手がケージを見た時、ケージははち切れんばかりに歪み、ヘビの皮膚...
おはようございます😃今日は私がずっと愛読していた本, 小説の「フォーチュン・クエスト」について書いていきます。 みなさま「フォーチュン・クエスト」って知ってますか?マイナーですかね?^ - ^ こちらになります。 dengekibunko.jp 最近「フォーチュン・クエスト」は完結したのですが、なんと30年間続いていたのです! すごいですよね30年! そうなんです、私が最初にこの「フォーチュン・クエスト」を読んだのは30年前の小学校3年生くらいだったと思います。同級生のお友達に「面白いよ!読んでみてー」と借してくれて好きになりました。 「フォーチュン・クエスト」の内容は冒険ファンタジー、ドラク…
ジョンはいつもの、なだらかな道を歩いて、小高い丘へやってきました。 今は夜。 悲しくなると、ジョンはここに来るのです。 そして、空を見上げました。 真っ暗な広い夜空に、画びょうで穴を開けたような、小さな光がありました。あっちにも、こっちにもです。 いつの日かお父さんが、あれは遠い場所にあって、決して触れない、星というものだよ、と教えてくれたことを、ジョンは思い出しました。「星」 とジョンは呼ん...
流れ着いた小さな島、椰子の木がぽつんと塩風にそよいでいる。 砂浜は陶器のように白く、そしてどこか温かい色を持つ。 辺りは海に囲まれていて、それ以外はなにもない、あってはならない。 私が目を覚ました時、まず海の香りが鼻に付いた。 ずぶ濡れの体を起こすと、空は夏のように青く、海はどこまでも続いている。 ここに私一人、立ち尽くす。世間や社会から離れて、私はどこへ来たのだろうか。 そよ風が体を包む、揺れる椰子の葉。 陽射しを見上げると、陽光を透過する私の体。 雲一つ持たない空に漂う、誰かの願いが灯る鳥。 黄金のラムネを売る、無人の屋台。 冷えたラムネを手に取り、火照った体を潤す炭酸。 汗が頬を伝わる、…
かつてこの地で、かの惑星による大戦があったらしい。 ぼくは今、火星の荒野に立ち尽くしている。赤く焦げ茶の大地には、ごろりと石が転がり、目の前には大きく城壁のような砦が構えている。その城壁を囲むように配置されている、見たこともない大きな戦車。その有様は、「グスタフ」といわれている巨大列車砲のようだ。そいつが幾つもあり、どれも破壊されている。見るもの全てが大きく、ぼくは圧倒されている。 あの城壁の向こうになにがあるのかは、誰も見たことがないらしい。いわゆる「世界の秘密がある」という人もいるけれど、ぼくはもっと単純的なものだと思う。ぼくの仲間は全員、この地に眠っている。指揮官を看取る時、一枚のメモを…
塞き止める、僕は今、水の中にいる。 ちっとも苦しくはない、そこで水が外へ溢れ出すのを防いでいる。 ここは教室、いわゆる高校生、先生...先生...先生。 沈んだ教室に小魚の群れが来る、地震のように揺れる。 そこに大きなシャチが来る、あるすべてを平らげに来たようだ。 僕たちはまだ何者でもない、優秀、平均、劣等、なにかを待っている十代。 それは大人になろうと変わることのない、つまらなそうにガムを噛む。 シャチの餌になる、そこで生まれ変わる。 ぷくっと空気を零しながら沈む少女、瞳は外を見る。 そうして少女はシャチの胃袋へ落ちて行く、先生は黒板に板書する。 何者でもない僕は潜水士になる、Diverにな…
人参のスープとタコライス、どちらもとても美味しそう。 スープからはほのかに湯気が立ち昇り、タコライスからは焼きチーズの香りがする。 僕はこの二品を頂くことにした、窓の外ではまだ雨が降っているよう。 静かに雨音を耳にしながら食べ進めていると、精算台の奥から若い女性が出てきた。 黒髪を後ろで束ね、Tシャツから覗く肌は陶器のように色白く、赤いエプロンが印象的。 こつこつこつ、と僕の所に持ってきたのはレシートと、硝子で創られたたんぽぽだった。 とても繊細に創られている、名のある職人が手を尽くしたのだろう。 僕はスープとタコライスを平らげて思案する。 どうしたらこの硝子のたんぽぽを、生花に変化させること…
大通りから脇道に抜けると、喧騒は遠のいた。 人混みを離れ、森の香りが漂ってくる小道を進む。 雨上がり、雨粒が滴る小人の道を抜けると、妖精が訪れるような珈琲店がある。 木々に囲まれたその店は、人間界を抜け、どこか異国へ通ずるような佇まいである。 ちりん。と控えめな音を出す戸を開けると、珈琲の心地良い香りが鼻をついた。 僕は窓辺の二人がけの席に座り、胸を撫で下ろす。 店内には古めかしくも、どこかお洒落なイスとテーブルがあり、どれも年期が入っている。 壁に掛けられた古時計が、頑張りながら時を刻んでいる。 橙色の明かりが眠気を誘う、雨が降ってきたのか、ざぁっという雨音が店内に響く。 .....ぼーん、…
※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月(三章)」の続きになります。 僕たちはお互いの背後からゆっくりと顔を覗かせる朝日を見ていた、海面は穏やかで、風はほとんど吹いていない。広すぎる海のどこかに、僕たち二人ぽつんと漂っている。すると僕の左手に握られた翼の欠片が、ふわっと吹かれて、彼女の心の中に吸い込まれて行った。同じくして、彼女もなにか思い出したように赤いヒトデを海に浮かべた。そのヒトデは僕の方へ泳いで来ると、差し出した僕の手の平に乗る。互いの心の欠片が戻ったのである、そして朝日に照らされた僕たちは、互いの姿が見えなくなる。陽光が眩しすぎる、僕は思わず溶けて行く彼女に手を伸ばす。 ◇…
・※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)」の続きになります。 「君はどうする」駅員はリンドバーグを見つめる。静寂の月に、鼓動が響く。リンドバーグは立ち尽くし、迷う。目の前で回る地球儀の記憶の中に、二人が寄り添って歩く姿が見える。あそこに戻れたらどれほど、幸せだろう。けれどリンドバーグは、今まで彼がしてきた選択の結果を否定したくはなかった。 駅員が突然笛を吹く。「.....間もなく列車が来ます」 「列車?」 「求める人の所へ、鯨は現れるのです。」 僕とリンドバーグが揃う時、そこに不可能はない。僕は宇宙船、サンタクロースの姿になって彼の元へ飛ぶ。サンタクロースという人…
・※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)」の続きになります。 「君はどうする」駅員はリンドバーグを見つめる。静寂の月に、鼓動が響く。リンドバーグは立ち尽くし、迷う。目の前で回る地球儀の記憶の中に、二人が寄り添って歩く姿が見える。あそこに戻れたらどれほど、幸せだろう。けれどリンドバーグは、今まで彼がしてきた選択の結果を否定したくはなかった。 駅員が突然笛を吹く。「.....間もなく列車が来ます」 「列車?」 「求める人の所へ、鯨は現れるのです。」 僕とリンドバーグが揃う時、そこに不可能はない。僕は宇宙船、サンタクロースの姿になって彼の元へ飛ぶ。サンタクロースという人…
・※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)」の続きになります。 「君はどうする」駅員はリンドバーグを見つめる。静寂の月に、鼓動が響く。リンドバーグは立ち尽くし、迷う。目の前で回る地球儀の記憶の中に、二人が寄り添って歩く姿が見える。あそこに戻れたらどれほど、幸せだろう。けれどリンドバーグは、今まで彼がしてきた選択の結果を否定したくはなかった。 駅員が突然笛を吹く。「.....間もなく列車が来ます」 「列車?」 「求める人の所へ、鯨は現れるのです。」 僕とリンドバーグが揃う時、そこに不可能はない。僕は宇宙船、サンタクロースの姿になって彼の元へ飛ぶ。サンタクロースという人…
・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…
・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…
・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…
・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…
・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…
・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…
以前も紹介したのですが私の愛読書「RDG」について語りたいと思いまーす。 作者:荻原規子分類:ファンタジー 簡単に言うと… とっても面白いでっす! 分類としてはファンタジーですが、恋愛要
休校が続いたおかげで好きな本を買っていいよと言われました~\(^o^)/ 好きな作家の本は読みつくしたので新しいのにチャレンジしてみましたー。 菅野雪虫さんが書いた「アトリと五人の王」という本なんですが 超ーー
紅龍堂のHPをご愛読頂き、誠にありがとうございます。実は昨日で、ブログを始めてから100日が経ちました。100日間は何があっても続けると決めていました。ワニくんが亡くなっても、コロナウイルスで世界がパンデミックに陥っても、自民党が改憲に狂っても、毎日、平常運行で書いてきました。でも毎日更新は、今日でやめます。理由は……
Summer greetings to all✨✨We hope you have a wonderful summer✨✨🐳✨ ✨✨🐬✨✨ ✨✨🐬✨✨ ✨✨
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illi the Whale | くじらのイリー Ⅱ-Rainbow Shower-がいよいよ4月22日に発売されます!✨🐬✨“心の声の導き” と“シンクロニシティ” が紡いでゆく魂の成長の物語‘今’
「どっちの質問から答えようか。やっぱ最愛の人から?う〜んと、まず自己紹介遅くなりました。コンミンの妹の眠眠です。アッ、あなたからは『こうめい』と日本語読みで呼ばれてるんだった。でも、家族は中国語読みでコンミンと呼んでます」「答えになってない。最愛の人だなんて・・・一度も言われたことないし」「ナオミ、あまり日本人の格闘家男子分かってないね。最初にコンミンのこと、やっつけちゃったよね。コンミン、ずっと気にしてたんだよ」「そんな昔のことにこだわるなんて・・・」「コンミンは最初からナオミをいいなと思ったし、付き合えば付き合うほど好きになった。でも、自分を負かした相手に告白するなんて沽券に拘わる」「意味分かんない!」「眠眠にも意味分かんないけど、コンミンの頭の中では意味が通ってた。しかも、ナオミを助けるチャンスでもボロボ...第三部闘龍孔明篇第10章—7意味分かんない!?
一匹の深紅の龍が、ナオミを睨み付けていた。孔明によく似た見事なたてがみ、背びれ、鱗を持っていた。美しいブラウンの瞳が、龍が雌であることを語っていた。マーメイドの感覚がよみがえってきたナオミは、易々と龍の攻撃をかわすことができた。だが相手もスムーズな動きをするので、打ち込んでも拳や蹴りを当てることができない。初めての相手のはずなのに、旧知の相手と組み手をしているような錯覚に陥った。そうだ。あの時は、孔明の逆鱗に触れてしまったんだった。孔明をつかまえて離さない憤怒を弾き飛ばすために、たしか・・・・・・記憶がよみがえってきたナオミは、弓を引き絞るポーズを取ると、生体のエナジーをため込んだ。次に、身体を一回転半させて、得意の後ろ回し蹴りでミドルキックを打ち込む。あの時は、孔明にふしぎな表情が浮かんで、信じられないような...第三部闘龍孔明篇第10章—6孔明の妹
通称「デトロイト・メトロ」と呼ばれるこの空港は、年間利用者三千万人を超えるアメリカでも有数の空港の一である。6つの主要滑走路に158のゲートを有し、デルタとスピリット航空のハブ空港となっている。2つのターミナルは、国際線の乗り入れと国内線の乗り換えでつねにごった返しているが、一つはエドワード・H・マクナマラ・ターミナル、もうひとつはノース・ターミナルである。エドワード・H・マクナマラ・ターミナルには、3つのコンコースがあり、Aコンコースには南北1.6kmの直線状で中央にフードコートと旅客を搬送するトラムがある。トラムは、北、中央、南の3駅を持っており、約3分で結んでいる。AからB,Cコンコースへは、照明が時間とともに様々に変化する「光のトンネル」で連絡されている。赤、青、黄、緑、橙等の七色のような灯りがめまぐる...第三部闘龍孔明篇第10章—5赤龍対マーメイド
「赤龍のおじいちゃんからエアメールをもらったはずね。祭青龍氏とヌーヴェルヴァーグ財団の間には昔から深いつながりがあるの。今はくわしい話をしている時間はたしかにない。だから単刀直入に言わせてもらう。わたしたちもテーマパークの支配権を取り戻さなくてはいけない事情がある。あなたとは一時休戦協定を結んで、今回のところは共同戦線を張りましょう。だけど、その前に『光のトンネル』を一周してきてもらいたいの」「光のトンネル?」「この条件は私からではなく、祭青龍氏からよ。あなたが『光のトンネル』を無事一周して来られれば、わたしたちと一緒にテーマパークにお連れするわ。感謝してほしいものね。トラムはAコンコースだけしか走らないから、特別にAからBとCを経由してAに戻ってくる特別シャトルを走らせてあげる」「そんなことができるの?」「ヌ...第三部闘龍孔明篇第10章—4ウェルカム・ツー・モータウン!
何これ?意味不明にもほどがある。いったい全体、私にどうしてほしいの・・・・・・そう思った時、便せんの下にもう一枚便せんがあることに気づいた。便せんの下の便せんには、こうあった。ナオミ殿孔明の祖父の青龍と申します。夢魔がこんなメモが残されていきおった。コーネリアスはあずからせてもらったわ♥ミシガン山中で会いましょう♡どうぞお仲間もご一緒に♥『惹き付けるもの』ミホシムコーネリアスとは、孔明のことじゃ。そして、この場所は魔女のマクミラが作った4つのテーマパークのことじゃと思う。どうか、孫の眠眠と一緒に孔明を助けてはくれまいか?祭青龍ナオミに迷いはなかった。だが、パートナーには許しを請わなくては。「決勝戦を辞退してミシガンに行きたいの!」手紙を見せてケイティに頼み込んだ。「もちろん、かまわない。だけど条件が一つ」「どん...第三部闘龍孔明篇第10章—3いざ、ミシガンへ!
「私たち、この試合勝てますよね?」ナオミが不安を隠すように言った。いつもなら、もちろんよと戻ってくる返事がなかった。「マウスピークス先生、もしかしてあなたの判定では負けですか?」「ナンシーと呼んで・・・・・・あなたに手紙が来ているの」「手紙?」それは、不吉な真っ赤なエアメールだった。「ナオミ、日本からのエアメールよ」もしかして、孔明!ナオミは、ひったくるように手紙を受け取って封を切った。ナオミへ元気か?もしお前がこの手紙を読んでるなら、オレはちょっとトラブっているってことだ。じいちゃんがどうしても書いておけっていうもんで、しかたなくこの手紙を書いている。お前に黙って日本に戻ったことは悪かったと思っている。だが、誰もアポロノミカンの予言には逆らえないことは知っているだろ?白面の神が黒い龍と出会う刻呪われた風が生ま...第三部闘龍孔明篇第10章—2孔明からの召集令状
1996年3月24日の日曜日。ナオミとケイティのチームは聖ローレンス大学を代表して、ノースキャロライナの名門私立ウェイクフォレスト大学にいた。第50回記念全米ディベート選手権に参加していた。もしもその年の絶対的優勝候補ノースウエスタン大学を負かすチームがあるとするなら彼女たちだろうと人々は噂した。他の強豪校もノースウエスタンや聖ローレンス大学と当たることがあれば、一泡吹かせてやろうと「隠し球」を用意していた。全米ディベート選手権の歴史上、最も有名な隠し球は、1979決勝で前年度の覇者ノースウエスタン大学と対戦したハーヴァード大学が“ニューケース”と呼ばれる、そのシーズンで一度も使っていない肯定側の案を提示した事件がある。想定外のケースを出された大本命のノースウエスタン大学は、5対0で決勝を落とした。それ以降、強...第三部闘龍孔明篇第10章—1全米ディベート選手権決勝
財部剣人です!第三部も順調に第9章が終わりました。久し振りにアストロラーベとアフロンディーヌを巡り合わせることができてハッピーです!なお、タイトルは第三部のバックナンバーとなっていますが、下の方に第二部のバックナンバーもありますので、ストーリーが分からなくなっている方はそちらもご覧ください。「第三部闘龍孔明篇序章」「第1章−1茨城のパワースポット・トライアングル」「第1章−2チャイニーズフリーメーソン洪門」「第1章−3「海底」の秘密」「第1章−4アポロノミカンの予言「第1章ー5太古の龍」「第1章-6神獣たちの闘い」「第1章-7龍神対孔明」「第1章-8龍が再び眠る時」「第1章-9精神世界へ紛れ込む魔性たち」「第2章−1四次元空間エリュシオンのゆがみ」「第2章−23つの鏡」「第2章−3ヤヌスの鏡と3人の魔王」「第2...第三部闘龍孔明篇序章と第1〜9章のバックナンバー(第二部も読めます)
「完全な悪とは、社会など気にせず欲望を押し通せる存在だ。本来、自由が人間にとって最も大切なはずだ。天真爛漫、自由奔放というやつだ。しかし、世の中を見てみろ。やれ生まれだ、育ちだ、権利だ、義務だと意味のわからないものでがんじがらめにされた上、国同士もルールを押しつけ合って、戦争をする自由さえない。挙げ句の果てに貧困と戦争があふれる世界で人間は苦しんでいる。おいらは、人間たちを救済したいんだ。おいらが絶対悪として『死の天使アズラエル』になった時に目指すのは2つしかルールがない世界だ」「2つのルール?」「1つ目は『なんでもやりたいことはやり放題』。2つ目は『その機会は全員に公平にある』。人間が大好きなルールだろ?機会均等だけど結果は自己責任。善と悪の概念が入れ替わっても、何にも変わらないはずだ。逆に、よろこぶ奴がふえ...第三部闘龍孔明篇第9章—10善と悪の相対性
「ずいぶんと大きく出たものね。でも、怒り、ねたみ、そねみ、中傷に専念しながら自称善を気取る悪党共と無力な偽善者が、無益な争いを続ける人間たちの世界にあなたに何ができるというの?」「それが、どうやらおいら一人じゃないようだ。すでに人間界には神界からお前たちが降臨してるし、精神世界にも魔界から魔性たちが来ている。おいらがどちらの側に付くかで、勝敗が決するとは思わないか?」「いったい何を考えている?」「元冥界最高位の神官でも知らなかったか・・・・・・一度誕生すれば絶対悪には2つのチョイスがある。それこそが究極のチョイス。1つは、おいらが『平和の天使ザキエル』となる道だ。その場合、正義感あふれるものと合体し助け合いとレスペクトにあふれた世界を目指す。だが、こっちは選びたくない。実質的なおいらにとっての死だからな。もう1...第三部闘龍孔明篇第9章—9魔性たちの願い
「おまたせ〜!やっと表に出てこられたぜ。いままでは眺めるだけだったからな。おいらは、絶対悪。名前はまだない」その姿は後ろが見えるほど透け透けで、その言葉はデジタルサウンドが奏でる楽器のように響いた。「これが『切り裂かれた天使が純粋な悪を生み出し』の意味か」アストロラーベがつぶやく。「おい、陰の薄い奴、誰もお前なぞ待ってはいなかったぞ。それはともかく、何をしたくて出て来た?名前はまだないとか、野良猫じゃあるまいし。だいたい、絶対悪がお前の名前じゃないの?」冷静に戻ったマクミラが尋ねた。「よくぞ聞いてくれた。おいらは絶対悪という名前というより、そういう存在なんだ。今、地上は中途半端な悪であふれてる。ついでに中途半端な偽善にも。このまま偽善者と善人の皮を被った悪人が諍いを続けても、何もいいことはない。だから天使の力と...第三部闘龍孔明篇第9章—8絶対悪とは?
「よし、これで心置きなくコールド・デー・イン・ヘルを使える」紐育の精霊たちよ、しばしその歩みを止めよ紐育の精霊たちよ、しばし新しい波の筺の屋上に集え紐育の精霊たちよ、しばし聖バレンタインの世の冷気を集めたまえ紐育の精霊たちよ、奇跡の一夜の贈り物をさかさまジョージに与えん紐育の精霊たちよ、硫黄にまみれた地獄の業火が凍る日を顕わさん紐育の精霊たちよ、汝らが世紀の一瞬の参加者と目撃者たらんことを祈るコールド・デー・イン・へール!呪文が終わった瞬間、アストロラーベの吐く息が白くなった。みるみるうちにニューヨーク中の冷気がタワーの屋上に集まって、紐状に固まり始めた。まるで荒れ狂う吹雪が、自らの意思を持ったかのようになった。数十本の冷気の紐がさかさまジョージに絡みつき始めた。それは2匹の大蛇がもがけばもがくほど強くからんで...第三部闘龍孔明篇第9章—7ウロボロスが凍り付く刻
(他人よりも自分のことを心配しろ。チャンスは一度切りだ。バレンタインデーのニューヨーク中の冷気を集めるから、ミックスト・ブレッシングをかましてくれ)(簡単に言ってくれるな。まあいい、マクミラを救うためだ。異存はない)(頼んだぞ!将軍殿の本体はガイコツだから問題ないが、マクミラはあまり長い時間冷気に耐えられない)(了解だ!かますタイミングはどうする?)(フッ)アストロラーベが不敵に微笑んだ。(さかさまジョージが凍り付いたところで頼む)アストロラーベは、よたりながらかろうじて呪文を唱える用意を整えた。まったく軍師ともあろうものが、この姿。とうてい部下達には見せられんな。このままでは、我も呪文さえ唱えられなくなるまで長いことはない。フフフ、そんなことになったらアフロンディーヌに笑われるわ。地上の精霊たちよ我が呼びかけ...第三部闘龍孔明篇第9章—6コールド・デー・イン・ヘル
深夜のタワーの周りにはビル風が吹いて凍えるほどだったが、それがダニエルには幸いした。市街地では、通常、風は建物の高さの0.2~0.25乗に比例する。例えば、地上1メートルでの高さの風速を1とすると、高さ100mでは2.5~3.1程度となる。高層建築ほど受ける風のエネルギーは大きくなり、その結果、強いビル風を発生させる。ビル風に乗ってダニエルは一気に屋上に達した。一瞬にして,状況を把握したダニエルは急襲を決心した。天使の羽は猛禽類の羽。当然、足の指には鋭い爪が生えている。さかさまジョージは、アストロラーベを呑み込んで有頂天になっていた。イケる!そう思ったダニエルだったが、真横から大蛇の尻尾が富んできた。「ケッケッケッ、だてに蛇の目は横についてないんだ。こっそり近づこうったってダメ、ダメ、ダメ」実際、爬虫類は両眼視...第三部闘龍孔明篇第9章—5ダニエル猛攻
思念を打ち切った後で、アフロンディーヌは人知れず涙を流した。いまでも彼への愛を考えると胸が張り裂けそうだった。アストロラーベ様、あなたに運命を伝えることは巫女の立場上、許されない。ですが、神殿を思念のネットワークとして使えることが手助けになれば・・・・・・自身が神々の一員であり最高位の巫女であるアフロンディーヌが祈るなど、ジョークでしかなかった。それでもアフロンディーヌはアストロラーベに最高神のご加護があるように。さらに、もし神々を作った存在がいたならばその存在が彼を守ってくれるよう祈らずにはおられなかった。ああ、どうかアストロラーベ様に予言の意味を読み取らせてください。星へ困難な道を(Adastraperaspera)・・・・・・ジェフはエレベータが66階に着いてドアが開くと、664号室に向かって駆けだした。...第三部闘龍孔明篇第9章—4堕天使ダニエルの復活
(気の迷いではございませぬ、軍師様)思念を放ってきたのはかつての婚約者アフロンディーヌの霊体だった。人間界では思念の使えないはずのアストロラーベがつぶやく。(こんなことが・・・・・・いったい我はトリックスターの魔術にかかっているのか?)(そう思われるのもムリはございませんが、私も海神界最高位の巫女。およそ神殿と名の付く場所なら、霊体を送り込むことくらいはできます。神殿は人間界においては、思念を通じてコミュニケーションを取るためのサーバーの役目を果たします)(そうだったのか。たしかに、神殿に巫女はつきものだな。アア、この波動に間違いはない。さかさまジョージも最後に粋な計らいをしてくれたことになる。死ぬ前に美しき巫女に再び会えてもう思い残すことはない)(思い残すことはないなど、軍師様とも思えぬセリフ。こんな死に場所...第三部闘龍孔明篇第9章—3アフロンディーヌとの再会
「ケケケッケッケッ、ボクのお腹の中には髑髏兄貴がいたのを忘れたのかい?最大限一万度の炎を出せるガイコツ兄ちゃんが、青い炎のドラゴンは栄養にしてくれたんだ。さあ、今度はこっちから攻撃させてもらうよ」黄色い目を爛々と輝かせながら、赤い下をチロチロさせながら、さかさまジョージが迫ってきた。ヒエラポリス神殿を体内に持つ大蛇に対し、アストロラーベが使える魔術は限られていた。とりあえずはプル—トゥ様直々に賜った槍で、できるところまで闘ってみるか。アストロラーベの姿が、槍をユラリユラリと動かす内にだんだんと半透明になっていった。異次元空間に移動しようとした刹那に、さかさまジョージが噛みついた。「異次元空間には行かせないよ。アポロノミカンのおかげで、ボクは精神世界と現実世界を行ったり来たりできるようになっただけじゃなくて、別世...第三部闘龍孔明篇第9章—2さかさまジョージの攻撃
アストロラーベは、3つ首ドラゴンを操った。サラマンダーの血を引く弟妹たちに、炎を使った攻撃をしても何も心配はいらない。だが、今やトリックスターとなったさかさまジョージと対峙するには・・・・・・念には念を入れておかねば。蛇こそ神導書アポロノミカンを作った「癒やすもの」アスクレピオスの使い魔だった。死者を蘇らせる秘術を行使するために、彼はいつも蛇が巻き付いた杖を持ち歩いていた。それは、冥主プル—トゥが持つ輪廻の蛇二匹がからみつく杖を模したものであった。蛇は呑み込み、脱皮をするが、それは生命再生の象徴であった。アポロノミカンを精神世界で見せられて、魔神スネールと合体したさかさまジョージには、何かしらアスクレピオスの力が宿っていると考えた方がよい。油断は大敵と気を引き締めると、アストロラーベは呪文を唱え始めた。地上の精...第三部闘龍孔明篇第9章—1アストロラーベ対さかさまジョージ
無事に免許証が手元に届いたショウはヒロトにメールしていた。 ツーリングしようと日にちを合わせると、たまたま12月24日になった。 「なんやかんやとあったけど、ヒロトといると楽しいな」 「そう言われたのは初めてだ」 「仲間から友だちに昇格な」 「嬉しい」 この時、ショウは生まれて初めて自分から手を差し出した。 本来なら嫌がって手を握らないヒロトだが、この時は違っていた。 お互いの手が温かい。 「これ...
その言葉を聞き、ヒロトは呟いていた。 「日本人のくせに日本語の読み書きができないなんて」 「ヒロト、1週間で教えてくれ-」 「日本人は高校を卒業するまでの18年間で日本語を学ぶんだぞ。1週間でできると思ってるのか」 「難しいのはいらんから、日常会話のなら1週間でできるはず」 そう言い切ったので、日常会話の日本語を教えてあげようと思ったヒロトは外に出た。 雪を指し示し、「黒板です」と言ってやる。 その...
鏡に映った自分の顔は、涙顔にはなってないが半泣きの顔になっていたのでちょうど良かったかもと思い、思いっきり顔を洗ってすっきりして戻ってくる。 「ヒロトは変わらないんだな」 「なにが?」 「そうやって私のことを知っても媚びることもなく何かを要求することもない」 「友だちになって欲しくて」 「それは媚びでも要求でもない」 「なにが言いたいの?」 その問いに即座に返していた。 「見返りはなんだ?」 ...
翌年の4月末。 一通のエアメールが着た。 送り主はヒロトだ。 封を切り中を広げ見ると、こう書かれていた。 『元気ですか? 無事に東響大学医学部に入学したよ。 7月中旬には夏休みになるんだ。 顔を見たいから、そっちへ行く。 まだ居るよね。 大事な話があるんだ。 byヒロト』 しかも、メールアドレスが書き添えられている。 ショウはそれを読み思案にふけっていた。 フォン・パトリッシュとは無関係でいた...
翌日、ヒロトはバイト先に向かった。 「ショウッ」 「どうだった、渡せたのか?」 「うん、渡したよ。夜中になったけど、オーロラも見れたし。最高だった」 「それは良かった」 「これ、ショウにクリスマスプレゼントだよ」 「え、私にって」 「今までありがとう。仲良くしてくれて嬉しかった。ありがとうね」 「ヒロトにプレゼントなんて用意してない」 「ううん、いっぱい貰ったよ」 「覚えが無いんだけど」 する...
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いきなり声が聞こえてきた。 「メリー・クリスマスッ!」 「皆、恒例のプレゼント配り行くぞ-」 「オー!」 思わず呟いていた。 「え、プレゼント配りって」 誰かが覗いてくる。 「あちゃあ、寝ちゃったか」 目の前にはサンタクロースが居た。 「え、サン、サンタ……」 そのサンタクロースはヒロを優しく覗き込んでいる。 「ヒロー! 最高の時間になったよ。これから配りに行くぞ-」 ヒロの頬を抓っているが、起...
かまくらに着いたのは23時半になっていた。 まだ大丈夫だと呟いていた。 「ヒロ、寒い」 「大丈夫だよ。こっちに来て」 その言葉に促されマルクが動くと明るくなった。 「見て、かまくらだよ」 「かまくらって」 「最初は、こっちね」 そう言うと、時計を確認する。23時40分なので安心した。 はい、と自室から持って来た袋を差し出す。 「誕生日おめでとう。忙しいのに僕の我儘に付き合ってくれてありがとう。誕生...
疲れているのは見て分かるが今日で無いと意味がないんだ。 だから言っていた。 「マルク、付き合って」 「ごめん、疲れてるんだ」 「約束したよね」 「明日は付き合うよ。だから今日は」 「今日でないと意味がないんだよっ」 思わず大声を出してしまったことに気がつき、ハッとする。 「ヒロ」 「朝から、朝からずっと待ってた。今日でないと駄目なんだ」 「ヒロ、あのね」 「疲れてるのは分かってる。だけど、僕...
中を掘り進んで三日後、かまくらは完成した。 結局、2メートルを超えた高さのあるかまくらになった。 あとは暖炉か、たき火だ。 プレゼントも買わないといけないと思い、ショウに声を掛ける。 「明日はマルクを連れて来るね」 「ゆっくりしろよ」 「マルクのために作ったんだ。明日はマルクの誕生日だし、雪を見て、この綺麗な世界を知って貰いたいんだ」 「ヒロトって」 「仕事ばかりで疲れてるマルクに、少しでも心に...
ショウからアドバイスを貰いながら自分で作っていく。 ひとまず雪で山を作らないといけないので、屋根から下ろした雪と道路上の雪を集めて堅く踏みしめていく。 ショウはポリ袋に水を入れて中心となる位置に三袋置いてくれるが意味が分からないので、聞くと、一言だけだった。 「私も作ったことがあるんだ。まあ任せなさい」 時々、雪に水を掛けながら高さ2メートル位の山を作るのに丸一日掛かってしまった。 ショウから、...
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ふるさと、住んでいる所、思い出の地などにまつわる民話、伝承、伝説を紹介し合いませんか。
ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』がベストセラーになりました。ここではキリスト教義にかかわる秘密がミステリーの要素になっています。このように宗教そのものあるいは関連した謎をテーマにしたミステリーを「宗教ミステリー」とか「神学ミステリー」というようです。もっと広くオカルトホラーなども含め、ここでそれらをとリあげて紹介しあいましょう。
タイムトラベル本の書評。タイムマシンを使わないものもアリです。
新潮文庫の夏の百冊に関するテーマ
小説、エッセイ、健康、写真集、手作り、コラム など
読んだ本の中で、「これは皆に勧めたい!」と思った本を紹介してください。 (なんか…そういう衝動にかられること、ありませんか?!)
ホラーやスリラー等、恐い話に関するテーマ
マンガ本を読んだなら、アップしましょう。
先日アンソニー・ホロヴィッツの『メインテーマは殺人』を読み、 本書の中で「読書会」を開いていて自分も開いてみたい!と思いました。 みんなで集まって感想を言い合うとかではなく、 月に一冊みんなで同じ本を読む。 それだけです。 気になる文章を抜粋して伝え合うのもおもしろいかもしれません。 特に熱く語るつもりはありません。 誰かと同じ本を読んでいるという楽しさ。 同じ本を共有しませんか? よろしくお願いします。
どんな本でもいいので「誰かにおすすめしたい!」と思ったらどんどん紹介して下さい☆ 本を見たり読んだりした感想を少し書いて下さい☆
ムック本についての情報
ただ好きなだけじゃうまくいかない。
皆さんが知っている知識や情報を発信しよう! 面白い事、体験談、聞いた話、本などから入れた情報などなど 幅広いテーマで知識や情報を共有できればいいなと思っています
平和大統領とは裏腹の 操り人形だった 殺人鬼 オバマ。無人機で気分次第で 民間人殺害、テロリスト支援、 2025年までの 核の増産など。 呪わしい政権だった。
忙しい現代人に送る、本要約ブログ。 読んでいただけるととても嬉しいです‼️ 宜しくお願いいたいします🙇♂️
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