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ファンタジー小説の記事

1件〜50件

  • 稲妻トリップ 10 ビー玉
    2020/12/29 10:32
    稲妻トリップ 10 ビー玉

      お婆さんは、試着室の前の椅子から、ゆっくりと立ち上がり、エレベーターの方へ向かった。 私はその椅子の上に、うちのデパートのロゴマークが入った、紙袋を見つけた。 お婆さん、忘れ物、と言って、私は紙袋の取っ手を持ち、あとを追いかけた。 違和感がした。なんて重いの。これ、なにを買ったんだろう。 お婆さんが、エレベーターのドアの前で待っていた。よかった、追いついた。「まあ、ごめんなさい……」「いえ。お持...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 9 スパーク
    2020/12/28 11:04
    稲妻トリップ 9 スパーク

      街に降る雨は、汚い空気を流すシャワー。 ビルの間を駆け抜ける風、強い音。 街路樹の葉が、雨粒と飛んでくる。肩をかすめて後ろに流れた。「平気か、新人?」 細い足場ですれ違うとき、先輩の鳶職人が、俺に聞いた。「もし高所恐怖症だったなら、」 俺は向かい風に負けない、大きな声を張り上げた。「誰も、面接には来ませんよ!」「よく働け!」と、鳶職人。「この仕事には遣り甲斐がある。街の未来を築くという、夢があ...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 8 特別な人
    2020/12/27 09:45
    稲妻トリップ 8 特別な人

      僕は巡回中に、AKIYOSHIさんの働くフロアに立ち寄っていた。 婦人服売り場。客はまばらだった。昨日見た、常連だという老婆が、試着室の前の椅子に、ちょこんと腰を下ろしていた。 眼鏡の従業員が、何事か、というように、興味ありげに見上げてきた。 何も言わずに、僕はレジカウンターの前へ来た。 AKIYOSHIさんは両手を自分の前で揃え、カウンター内に小さくおさまって立っていた。「季節のアキに、大吉のキチと書いて、...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 7 十年前
    2020/12/26 10:47
    稲妻トリップ 7 十年前

      遠い旅の途中です、と彼らは言った。 名もなき楽団です、と、初めはそう言っていた。 こんな海まで、ようこそ。お疲れでしょう、お茶でもどうですかな? と、パパが言って、彼らを自宅の工場内へと招いた。それがきっかけだった。 パパは自称・発明家で、娘の私から見ても、少し変わり者だった。 工場内では、大きな機械のモーター音。フル回転の換気扇。 私とパパは、そんな工場の一室で眠った。夜は機械を止めて、波の...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 6 今日のこと
    2020/12/20 11:04
    稲妻トリップ 6 今日のこと

      現場監督の一撃は強烈だった。 俺は切れた左頬から、血を流れるままにさせ、交差点を横切った。 人々の白い目をかわし、歩いて繁華街までやってきた。 心がざわついている今、一人になってしまった途端、バイクでは暴走してしまうだろうと、思ったからだ。 俺だけなら、どんなことになってもいい。 だが彼女には、あいつにだけは、絶対に迷惑をかけたくはない。 不意に俺は、電器屋の前で足を止めた。 売り物の液晶画面...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 5 溶ける時計
    2020/12/19 08:53
    稲妻トリップ 5 溶ける時計

      初日はデパートの構造を調べるために、すみずみまで歩いた。 非常階段に、裏口。各階の開けられる窓はすべて開け、逃走ルートを想像してみた。 トイレ。社員食堂。救護室。エスカレーターにエレベーター。 フロアをすべて巡ることで、従業員たちにも顔と名前が知れ渡った。 新しい青い制服の下で、汗ばんだ体。 昼になり、腰に付けていたトランシーバーから、交代を告げる先輩の声がした。「了解しました。今、そちらに戻...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 4 AKIYOSHI
    2020/12/13 09:54
    稲妻トリップ 4 AKIYOSHI

      「AKIYOSHI」 胸に付けた、金色のネームプレートには、しなやかなフォントで、そう刻まれている。 私は更衣室で、従業員の制服に身をもぐらせた。 白いシンプルなブラウスに、桃色の上着。 膝丈のスカートは、同じく桃色で、細めのプリーツが入っている。 紺のハイヒールは、昨日のかかとのカサブタを、上から強く押し付ける。 スカートの後ろを押さえながら、エスカレーターで三階へ。 「婦人服売り場→」、大きな看板...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 3 りゅうの
    2020/12/12 09:54
    稲妻トリップ 3 りゅうの

      夜間の工事現場で働けば、金はすぐに手に入る。 都会の裏通りで俺は、乾いた唇に染みた、汗の辛さを味わっていた。 少人数で編成されたチームは、どこの誰だか知らない、訳あり連中の集まりだった。 ただひたすらに穴を掘る。 新しい建造物のために。いいや、みんな自分の金のために。それだけを思って、高く腕を振り上げるんだ。 頻繁に、名前を呼ばれる。おそらく誰も本名じゃないだろうが、現場監督が馬のケツを叩くよ...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 2 アオムラ
    2020/12/06 08:51
    稲妻トリップ 2 アオムラ

      僕は消えた社員の身代わりだ。 このデパートは隣町に建っているが、小さな頃から、ほとんど足を運ぶことはなかった。 その方面はすぐ先に海しかなかったから、大して用がなかった、としか言えない。 地元には大型ショッピングモールもあったし、それですべて、事足りていたせいだろう。 僕がそいつの後任に選ばれたのは、なぜだろうか、今でもはっきりとは分かっていない。 ただ、誰でもよかった、ということは確かなこと...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 1 さっき……
    2020/12/05 08:47
    稲妻トリップ 1 さっき……

      高架下の水面(みなも)に、街灯の明かりが落ちて揺れていた。 淡いオレンジ色の光と、薄暗い夜の青さが入り混じる。 俯いた顔に冷たい風が吹きつける。 ほんのりと、潮の香りを運んでくる。 車のライトが背中で輝き、速いスピードで過ぎ去った。 毎日見ている。 足を止めて、橋の上から。 そこは、道路を仕切る白線の中。 深夜になると、交通も少ない。 誰にも入ってきてほしくないの。 ただ一人で、私は海を眺める...

    リエミ

    リエミブログ

  • シャツ
    2020/11/29 10:53
    シャツ

      シャツは、「自分はどうしてこんな人に着られているんだろう」と、納得がいきませんでした。 シャツは、ショーウィンドーのマネキンに着られているのが、一番でした。 華やいだ人通りから、たくさんの視線を集めていたのですから。 今、シャツは試着室にいます。 おばさんに着られて、鏡と向き合わされているのです。 ちょっと太いおばさんは、シャツのボタンを引きちぎりそうです。 シャツは、ショーウィンドーに早く帰...

    リエミ

    リエミブログ

  • 天国と地獄の狭間で
    2020/11/28 09:42
    天国と地獄の狭間で

      ここは天国と地獄の狭間。 死んだ人間が天国へ行くか地獄へ行くか、生前の行いの善し悪しで、審判人に判断されるのだ。 どうやら俺は死んだらしい。 56歳という若さで死ぬなんて、俺にはまだやり残した仕事があるというのに、病気には勝てなかったか。 俺はある大きな企業の社長で、信用も厚かった。 しかしその分、多大な責任と負担がそこにはあった。 俺は皆のために、そして家族のために、必死で働いた。 無理をしす...

    リエミ

    リエミブログ

  • 【3ヵ月99円キャンペーン】kindle unlimitedがおすすめ(お得なプラン)
    2020/11/26 22:28
    【3ヵ月99円キャンペーン】kindle unlimitedがおすすめ(お得なプラン)

    読書好きな、あとう(@ato_ganai)です。 Amazonブラックフライデーに先駆け、『kindle unlimit

    ato

    あとうマネーブログ

  • 人生の散髪屋
    2020/11/22 10:41
    人生の散髪屋

      ――この散髪屋でカットすると、まったく違う自分になれる―― 最近、彼氏に振られたデコちゃんは、外見から変わりたいと思い、その散髪屋へ入った。 古ぼけた建物はこじんまりとして、店内の鏡も錆びついていた。 何か怪しいな、とは思うものの、デコちゃんは店の主人に、自分のなりたい髪型を口で伝えた。 主人は50歳くらいのおじさんで、頭が寂しい。 デコちゃんの髪の毛をしばらく見つめて、「本当にいいんだね?」と確認...

    リエミ

    リエミブログ

  • 天使
    2020/10/31 10:34
    天使

      あるところに、ひとりのおじいさんがいました。 おじいさんは、どこにでもいる普通のおじいさんです。 そのおじいさんは、そこに住んでいたのではありません。 ただ、そこにいただけでした。 どこにでもいるそのおじいさんに、白羽の矢が立ったのは、単なる偶然でした。 天の国で天使を務めているビーちゃんは、「次の天国人を決めなさい」と、大天使様に言われ、地上に降りて、そのおじいさんに狙いをつけたのでした。 ...

    リエミ

    リエミブログ

  • 尾探しヘビー
    2020/10/31 10:34
    尾探しヘビー

      大きなヘビが現れた。 地面の中から現れた。 はじめ、体長2メートル程だったが、動物園のオリの中で、徐々に伸びだした。 すぐ、オリはいっぱいになり、ヘビは別の場所に移されることとなった。 郵送トラックに詰まれたケージ内で、ヘビは頭に麻袋を被せられ、自分がどこへゆくのか分からないまま、静かな眠りについていた。 寝る子はよく育った。 運転手がケージを見た時、ケージははち切れんばかりに歪み、ヘビの皮膚...

    リエミ

    リエミブログ

  • 【フォーチュン・クエスト】30周年ついに完結!
    2020/10/30 08:13
    【フォーチュン・クエスト】30周年ついに完結!

    おはようございます😃今日は私がずっと愛読していた本, 小説の「フォーチュン・クエスト」について書いていきます。 みなさま「フォーチュン・クエスト」って知ってますか?マイナーですかね?^ - ^ こちらになります。 dengekibunko.jp 最近「フォーチュン・クエスト」は完結したのですが、なんと30年間続いていたのです! すごいですよね30年! そうなんです、私が最初にこの「フォーチュン・クエスト」を読んだのは30年前の小学校3年生くらいだったと思います。同級生のお友達に「面白いよ!読んでみてー」と借してくれて好きになりました。 「フォーチュン・クエスト」の内容は冒険ファンタジー、ドラク…

    maimai

    アラフォーシングルマザーと保育園児の貧困ドタバタ幸せ生活

  • 星の丘
    2020/10/17 11:00
    星の丘

      ジョンはいつもの、なだらかな道を歩いて、小高い丘へやってきました。 今は夜。 悲しくなると、ジョンはここに来るのです。 そして、空を見上げました。 真っ暗な広い夜空に、画びょうで穴を開けたような、小さな光がありました。あっちにも、こっちにもです。 いつの日かお父さんが、あれは遠い場所にあって、決して触れない、星というものだよ、と教えてくれたことを、ジョンは思い出しました。「星」 とジョンは呼ん...

    リエミ

    リエミブログ

  • 子供の惑星
    2020/09/17 21:07
    子供の惑星

    流れ着いた小さな島、椰子の木がぽつんと塩風にそよいでいる。 砂浜は陶器のように白く、そしてどこか温かい色を持つ。 辺りは海に囲まれていて、それ以外はなにもない、あってはならない。 私が目を覚ました時、まず海の香りが鼻に付いた。 ずぶ濡れの体を起こすと、空は夏のように青く、海はどこまでも続いている。 ここに私一人、立ち尽くす。世間や社会から離れて、私はどこへ来たのだろうか。 そよ風が体を包む、揺れる椰子の葉。 陽射しを見上げると、陽光を透過する私の体。 雲一つ持たない空に漂う、誰かの願いが灯る鳥。 黄金のラムネを売る、無人の屋台。 冷えたラムネを手に取り、火照った体を潤す炭酸。 汗が頬を伝わる、…

    はむちゃん

    エッセイと小説を書く、はむちゃんのBlog

  • 古の砲弾
    2020/09/01 23:44
    古の砲弾

    かつてこの地で、かの惑星による大戦があったらしい。 ぼくは今、火星の荒野に立ち尽くしている。赤く焦げ茶の大地には、ごろりと石が転がり、目の前には大きく城壁のような砦が構えている。その城壁を囲むように配置されている、見たこともない大きな戦車。その有様は、「グスタフ」といわれている巨大列車砲のようだ。そいつが幾つもあり、どれも破壊されている。見るもの全てが大きく、ぼくは圧倒されている。 あの城壁の向こうになにがあるのかは、誰も見たことがないらしい。いわゆる「世界の秘密がある」という人もいるけれど、ぼくはもっと単純的なものだと思う。ぼくの仲間は全員、この地に眠っている。指揮官を看取る時、一枚のメモを…

    はむちゃん

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  • 潜水士が乗る船
    2020/08/23 22:14
    潜水士が乗る船

    塞き止める、僕は今、水の中にいる。 ちっとも苦しくはない、そこで水が外へ溢れ出すのを防いでいる。 ここは教室、いわゆる高校生、先生...先生...先生。 沈んだ教室に小魚の群れが来る、地震のように揺れる。 そこに大きなシャチが来る、あるすべてを平らげに来たようだ。 僕たちはまだ何者でもない、優秀、平均、劣等、なにかを待っている十代。 それは大人になろうと変わることのない、つまらなそうにガムを噛む。 シャチの餌になる、そこで生まれ変わる。 ぷくっと空気を零しながら沈む少女、瞳は外を見る。 そうして少女はシャチの胃袋へ落ちて行く、先生は黒板に板書する。 何者でもない僕は潜水士になる、Diverにな…

    はむちゃん

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  • 霧に沈む喫茶店(2)
    2020/08/13 12:18
    霧に沈む喫茶店(2)

    人参のスープとタコライス、どちらもとても美味しそう。 スープからはほのかに湯気が立ち昇り、タコライスからは焼きチーズの香りがする。 僕はこの二品を頂くことにした、窓の外ではまだ雨が降っているよう。 静かに雨音を耳にしながら食べ進めていると、精算台の奥から若い女性が出てきた。 黒髪を後ろで束ね、Tシャツから覗く肌は陶器のように色白く、赤いエプロンが印象的。 こつこつこつ、と僕の所に持ってきたのはレシートと、硝子で創られたたんぽぽだった。 とても繊細に創られている、名のある職人が手を尽くしたのだろう。 僕はスープとタコライスを平らげて思案する。 どうしたらこの硝子のたんぽぽを、生花に変化させること…

    はむちゃん

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  • 雨音が止む前に。
    2020/08/02 17:54
    雨音が止む前に。

    大通りから脇道に抜けると、喧騒は遠のいた。 人混みを離れ、森の香りが漂ってくる小道を進む。 雨上がり、雨粒が滴る小人の道を抜けると、妖精が訪れるような珈琲店がある。 木々に囲まれたその店は、人間界を抜け、どこか異国へ通ずるような佇まいである。 ちりん。と控えめな音を出す戸を開けると、珈琲の心地良い香りが鼻をついた。 僕は窓辺の二人がけの席に座り、胸を撫で下ろす。 店内には古めかしくも、どこかお洒落なイスとテーブルがあり、どれも年期が入っている。 壁に掛けられた古時計が、頑張りながら時を刻んでいる。 橙色の明かりが眠気を誘う、雨が降ってきたのか、ざぁっという雨音が店内に響く。 .....ぼーん、…

    はむちゃん

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか。(終章)
    2020/06/13 22:50
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか。(終章)

    ※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月(三章)」の続きになります。 僕たちはお互いの背後からゆっくりと顔を覗かせる朝日を見ていた、海面は穏やかで、風はほとんど吹いていない。広すぎる海のどこかに、僕たち二人ぽつんと漂っている。すると僕の左手に握られた翼の欠片が、ふわっと吹かれて、彼女の心の中に吸い込まれて行った。同じくして、彼女もなにか思い出したように赤いヒトデを海に浮かべた。そのヒトデは僕の方へ泳いで来ると、差し出した僕の手の平に乗る。互いの心の欠片が戻ったのである、そして朝日に照らされた僕たちは、互いの姿が見えなくなる。陽光が眩しすぎる、僕は思わず溶けて行く彼女に手を伸ばす。 ◇…

    はむちゃん

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月(三章)
    2020/06/09 20:31
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月(三章)

    ・※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)」の続きになります。 「君はどうする」駅員はリンドバーグを見つめる。静寂の月に、鼓動が響く。リンドバーグは立ち尽くし、迷う。目の前で回る地球儀の記憶の中に、二人が寄り添って歩く姿が見える。あそこに戻れたらどれほど、幸せだろう。けれどリンドバーグは、今まで彼がしてきた選択の結果を否定したくはなかった。 駅員が突然笛を吹く。「.....間もなく列車が来ます」 「列車?」 「求める人の所へ、鯨は現れるのです。」 僕とリンドバーグが揃う時、そこに不可能はない。僕は宇宙船、サンタクロースの姿になって彼の元へ飛ぶ。サンタクロースという人…

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月(二章)
    2020/06/07 15:35
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月(二章)

    ・※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)」の続きになります。 「君はどうする」駅員はリンドバーグを見つめる。静寂の月に、鼓動が響く。リンドバーグは立ち尽くし、迷う。目の前で回る地球儀の記憶の中に、二人が寄り添って歩く姿が見える。あそこに戻れたらどれほど、幸せだろう。けれどリンドバーグは、今まで彼がしてきた選択の結果を否定したくはなかった。 駅員が突然笛を吹く。「.....間もなく列車が来ます」 「列車?」 「求める人の所へ、鯨は現れるのです。」 僕とリンドバーグが揃う時、そこに不可能はない。僕は宇宙船、サンタクロースの姿になって彼の元へ飛ぶ。サンタクロースという人…

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月
    2020/06/01 21:31
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、沈黙の月

    ・※ 「君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)」の続きになります。 「君はどうする」駅員はリンドバーグを見つめる。静寂の月に、鼓動が響く。リンドバーグは立ち尽くし、迷う。目の前で回る地球儀の記憶の中に、二人が寄り添って歩く姿が見える。あそこに戻れたらどれほど、幸せだろう。けれどリンドバーグは、今まで彼がしてきた選択の結果を否定したくはなかった。 駅員が突然笛を吹く。「.....間もなく列車が来ます」 「列車?」 「求める人の所へ、鯨は現れるのです。」 僕とリンドバーグが揃う時、そこに不可能はない。僕は宇宙船、サンタクロースの姿になって彼の元へ飛ぶ。サンタクロースという人…

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)
    2020/05/30 11:11
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(3)

    ・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…

    はむちゃん

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(2)
    2020/05/26 20:46
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体(2)

    ・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体。
    2020/05/25 21:33
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、或いは未確認飛行物体。

    ・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…

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  • ネトオク男の楽しい異世界貿易紀行
    2020/05/24 12:14
    ネトオク男の楽しい異世界貿易紀行

    小説家になろうおすすめファンタジー小説 ネトオク男の楽しい異世界貿易紀行

    ベーカ

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  • 私は戦うダンジョンマスター
    2020/05/24 12:14
  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、それと王者の咆哮。(3)
    2020/05/21 23:05
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、それと王者の咆哮。(3)

    ・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、それと王者の咆哮。(2)
    2020/05/18 20:44
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、それと王者の咆哮。(2)

    ・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…

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  • 君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、それと王者の咆哮。
    2020/05/17 23:09
    君は朝日の寝息を聞いたことはあるか、それと王者の咆哮。

    ・昨日の夜、君はソファーで泣いていた。僕も君も、一人だった。 彼はその後、君を抱きしめたのかは、今となっては誰も知らない。彼の心に住み着く夢、夢が現実になるのかは誰にも決められない。夜はこれから始まるというのに、彼も君も、身を守る術を知らない若者達。まだ朝が来ることを信じていなかった、それは今の僕にも分からない、鯨は夜の街にいる。立ち尽くす彼の背後に忍び寄る影を、僕は知っている。知ることができた。君は列車に乗って、どこか遠くの知らない駅に行くだろう。この街には鯨がいるから、彼も知らないその街は、きっと理想郷。そういうものは、僕も彼も苦手です。僕も彼も、鯨は好きなんだと思う。立ち尽くす彼はその足…

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  • 語るぞおおおお
    2020/05/08 21:44
    語るぞおおおお

    以前も紹介したのですが私の愛読書「RDG」について語りたいと思いまーす。 作者:荻原規子分類:ファンタジー 簡単に言うと… とっても面白いでっす! 分類としてはファンタジーですが、恋愛要

    ガウス

    ガウスの気まぐれ通信

  • アトリと五人の王
    2020/05/08 21:43
    アトリと五人の王

    休校が続いたおかげで好きな本を買っていいよと言われました~\(^o^)/ 好きな作家の本は読みつくしたので新しいのにチャレンジしてみましたー。 菅野雪虫さんが書いた「アトリと五人の王」という本なんですが 超ーー

    ガウス

    ガウスの気まぐれ通信

  • 小説家になろう おすすめファンタジー小説
    2020/04/11 22:03
  • 公式ブログの更新スケジュールを変更します。
    2020/04/11 00:40
    公式ブログの更新スケジュールを変更します。

    紅龍堂のHPをご愛読頂き、誠にありがとうございます。実は昨日で、ブログを始めてから100日が経ちました。100日間は何があっても続けると決めていました。ワニくんが亡くなっても、コロナウイルスで世界がパンデミックに陥っても、自民党が改憲に狂っても、毎日、平常運行で書いてきました。でも毎日更新は、今日でやめます。理由は……

    久利生杏奈

    紅龍堂書店の日々

  • 元・世界1位のサブキャラ育成日記【紹介】
    2020/04/10 01:23
    元・世界1位のサブキャラ育成日記【紹介】

    元・世界1位のサブキャラ育成日記【紹介】

    ベーカ

    ベーカブログ

  • ALOHA NUI LOA ♪♫✨
    2019/07/30 20:44
    ALOHA NUI LOA ♪♫✨

    Summer greetings to all✨✨We hope you have a wonderful summer✨✨🐳✨      ✨✨🐬✨✨        ✨✨🐬✨✨          ✨✨

    Paani

    Atelier Noalino

  • Specialキャンペーンのお知らせ✨
    2019/07/04 01:01
    Specialキャンペーンのお知らせ✨

    ◆ Specialキャンペーン開催のお知らせです✨✨シリーズ第1巻・第2巻  紙の本[ペーパーバック版]の出版を記念して、以下の日程で電子書籍[Kindle版]の無料キャンペーンを開催いたします。この

    Paani

    Atelier Noalino

  • [ペーパーバック版]リリース✨
    2019/07/02 07:01
    [ペーパーバック版]リリース✨

    lli the Whale | くじらのイリー 1巻と2巻 の紙の本[ペーパーバック版]のリリース情報です✨----------------------------------------------

    Paani

    Atelier Noalino

  • 紙の本 近日公開✨
    2019/06/22 00:32
    紙の本 近日公開✨

    illi the Whale | くじらのイリー 1巻と2巻 の紙の本[ペーパーバック版]を準備中です✨近日リリース予定✨🐬✨✨*詳細につきましては、追ってこのHPにてお知らせいたします。◆電子書籍[

    Paani

    Atelier Noalino

  • 4/22 Coming Soon!
    2019/04/20 05:59
    4/22 Coming Soon!

    illi the Whale | くじらのイリー Ⅱ-Rainbow Shower-がいよいよ4月22日に発売されます!✨🐬✨“心の声の導き” と“シンクロニシティ” が紡いでゆく魂の成長の物語‘今’

    Paani

    Atelier Noalino

  • 第三部闘龍孔明篇 第10章—7 意味分かんない!?
    2019/02/21 00:37
    第三部闘龍孔明篇 第10章—7 意味分かんない!?

    「どっちの質問から答えようか。やっぱ最愛の人から?う〜んと、まず自己紹介遅くなりました。コンミンの妹の眠眠です。アッ、あなたからは『こうめい』と日本語読みで呼ばれてるんだった。でも、家族は中国語読みでコンミンと呼んでます」「答えになってない。最愛の人だなんて・・・一度も言われたことないし」「ナオミ、あまり日本人の格闘家男子分かってないね。最初にコンミンのこと、やっつけちゃったよね。コンミン、ずっと気にしてたんだよ」「そんな昔のことにこだわるなんて・・・」「コンミンは最初からナオミをいいなと思ったし、付き合えば付き合うほど好きになった。でも、自分を負かした相手に告白するなんて沽券に拘わる」「意味分かんない!」「眠眠にも意味分かんないけど、コンミンの頭の中では意味が通ってた。しかも、ナオミを助けるチャンスでもボロボ...第三部闘龍孔明篇第10章—7意味分かんない!?

    財部剣人

    財部剣人の館(旧:アヴァンの物語の館)

  • 第三部闘龍孔明篇 第10章—6 孔明の妹
    2019/02/21 00:37
    第三部闘龍孔明篇 第10章—6 孔明の妹

    一匹の深紅の龍が、ナオミを睨み付けていた。孔明によく似た見事なたてがみ、背びれ、鱗を持っていた。美しいブラウンの瞳が、龍が雌であることを語っていた。マーメイドの感覚がよみがえってきたナオミは、易々と龍の攻撃をかわすことができた。だが相手もスムーズな動きをするので、打ち込んでも拳や蹴りを当てることができない。初めての相手のはずなのに、旧知の相手と組み手をしているような錯覚に陥った。そうだ。あの時は、孔明の逆鱗に触れてしまったんだった。孔明をつかまえて離さない憤怒を弾き飛ばすために、たしか・・・・・・記憶がよみがえってきたナオミは、弓を引き絞るポーズを取ると、生体のエナジーをため込んだ。次に、身体を一回転半させて、得意の後ろ回し蹴りでミドルキックを打ち込む。あの時は、孔明にふしぎな表情が浮かんで、信じられないような...第三部闘龍孔明篇第10章—6孔明の妹

    財部剣人

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  • 第三部闘龍孔明篇 第10章—5 赤龍対マーメイド
    2019/02/17 06:05
    第三部闘龍孔明篇 第10章—5 赤龍対マーメイド

    通称「デトロイト・メトロ」と呼ばれるこの空港は、年間利用者三千万人を超えるアメリカでも有数の空港の一である。6つの主要滑走路に158のゲートを有し、デルタとスピリット航空のハブ空港となっている。2つのターミナルは、国際線の乗り入れと国内線の乗り換えでつねにごった返しているが、一つはエドワード・H・マクナマラ・ターミナル、もうひとつはノース・ターミナルである。エドワード・H・マクナマラ・ターミナルには、3つのコンコースがあり、Aコンコースには南北1.6kmの直線状で中央にフードコートと旅客を搬送するトラムがある。トラムは、北、中央、南の3駅を持っており、約3分で結んでいる。AからB,Cコンコースへは、照明が時間とともに様々に変化する「光のトンネル」で連絡されている。赤、青、黄、緑、橙等の七色のような灯りがめまぐる...第三部闘龍孔明篇第10章—5赤龍対マーメイド

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  • 第三部闘龍孔明篇 第10章—4 ウェルカム・ツー・モータウン!
    2019/02/17 06:05
    第三部闘龍孔明篇 第10章—4 ウェルカム・ツー・モータウン!

    「赤龍のおじいちゃんからエアメールをもらったはずね。祭青龍氏とヌーヴェルヴァーグ財団の間には昔から深いつながりがあるの。今はくわしい話をしている時間はたしかにない。だから単刀直入に言わせてもらう。わたしたちもテーマパークの支配権を取り戻さなくてはいけない事情がある。あなたとは一時休戦協定を結んで、今回のところは共同戦線を張りましょう。だけど、その前に『光のトンネル』を一周してきてもらいたいの」「光のトンネル?」「この条件は私からではなく、祭青龍氏からよ。あなたが『光のトンネル』を無事一周して来られれば、わたしたちと一緒にテーマパークにお連れするわ。感謝してほしいものね。トラムはAコンコースだけしか走らないから、特別にAからBとCを経由してAに戻ってくる特別シャトルを走らせてあげる」「そんなことができるの?」「ヌ...第三部闘龍孔明篇第10章—4ウェルカム・ツー・モータウン!

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  • 第三部闘龍孔明篇 第10章—3 いざ、ミシガンへ!
    2019/01/31 03:04
    第三部闘龍孔明篇 第10章—3 いざ、ミシガンへ!

    何これ?意味不明にもほどがある。いったい全体、私にどうしてほしいの・・・・・・そう思った時、便せんの下にもう一枚便せんがあることに気づいた。便せんの下の便せんには、こうあった。ナオミ殿孔明の祖父の青龍と申します。夢魔がこんなメモが残されていきおった。コーネリアスはあずからせてもらったわ♥ミシガン山中で会いましょう♡どうぞお仲間もご一緒に♥『惹き付けるもの』ミホシムコーネリアスとは、孔明のことじゃ。そして、この場所は魔女のマクミラが作った4つのテーマパークのことじゃと思う。どうか、孫の眠眠と一緒に孔明を助けてはくれまいか?祭青龍ナオミに迷いはなかった。だが、パートナーには許しを請わなくては。「決勝戦を辞退してミシガンに行きたいの!」手紙を見せてケイティに頼み込んだ。「もちろん、かまわない。だけど条件が一つ」「どん...第三部闘龍孔明篇第10章—3いざ、ミシガンへ!

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