大江健三郎全小説4
『大江健三郎全小説4』2018年12月10日第一刷発行株式会社講談社この全集の中でも難解そうな「父と天皇制」五十歳で亡くなった父について描こうとしていた大江さん。尾崎さんの解説「復元された父の肖像」にあるように「父」を主題としている。今まで以上に難解で、正直うんざり気味にもなった一冊なので再読はしたくない(苦笑)--------(抜粋)「今度の中篇集で、癌か狂気してか死の床にある男が、子供のころ父親と加わった、天皇の名のもとの反乱を再現しようとする。また、月への打ち上げを恐怖して、宇宙船基地を逃げた男が、現人神(アラヒトガミ)に救われることを夢みる・・・・・これらの、自由をおしつぶされる悲鳴と救済をもとめる叫び声を、時にはユーモラスにあげている男たちが、僕にとっての「同時代」なのです(著者・『みずから我が...大江健三郎全小説4