【本】村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』
1、作品の概要 村上春樹初の短編小説集。 1980年~82年に掲載された7編の短編小説が、1983年に刊行されたもの。 時期的には、「羊をめぐる冒険」と「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の間に刊行された。 hiro0706chang.hatenablog.com 2、あらすじ ①中国行きのスロウ・ボート 主人公の「僕」は、港街に住んでいたせいか中国人と知り合う機会が多かった。1人目は小学校時代の学力テストを受けに行った試験官、2人目はアルバイト先で知り合った女の子、3人目は高校時代の同級生で28歳の時に再会する。 「僕」は、3人との一瞬の関わりを叙情的に振り返り、遠い中国のことを思…