【本】夏目漱石 『夢十夜』~「こんな夢を見た」で始まる10編の不思議な物語~

【本】夏目漱石 『夢十夜』~「こんな夢を見た」で始まる10編の不思議な物語~

1、作品の概要 1908年に東京朝日新聞に連載された。 夢にまつわる10編のショートショートで、夏目漱石には珍しく、ファンタジーな作品。 『三四郎』と同時期に執筆された。 2、あらすじ 第一夜 死ぬ間際の女性に「百年待っていて下さい」と言われる。女の墓の横で待ち始めた自分は、赤い日が東から昇り、西へ沈むのを何度も見る。やがて・・・。 第二夜 「侍なのに無を悟れていない」と和尚に馬鹿にされた自分は、悟りを開いて和尚を斬るか、悟りを開けず切腹するかの二択を自らに課し、悟りを開くため無についてひたすら考える。 第三夜 田圃道を子供をおぶって歩いている。子供は目クラである。あぜ道を行くうち、子供は周囲…