【小説】『十二人の死にたい子どもたち』感想(ネタバレなし) 映画を見るべき?小説を読むべき?
おススメ度★★★ タイトルを見れば往年の映画ファンであればおそらく映画史に残る名作『十二人の怒れる男』を頭に思い浮かべるのではないでしょうか。私も当然その一人なわけですが、この作品を読むことでより一層あの映画の凄さ・素晴らしさがわかった気がしました。というのもこの作品はタイトルを見ればわかる通り12人の登場人物が出てきますが、一斉に全キャラクターが登場してそこに主役・脇役の差がありません。よくいえば全員主役、逆に言えばだれも突出して目立たないので誰にも感情移入しないまま話が進んでいきます。『十二人の怒れる男』では陪審員の一人が中心となってストーリーが展開しましたが、この作品ではそうでは無い為1…