日々の恐怖 7月5日 一万円分(2)
日々の恐怖 7月5日 一万円分(2) 二学期に入ると隠れて文通するようになった。 一冊のノートを使って一日一回、交互に手紙を書く。 小五の男子なんてバカが服来て歩いているようなものだから、俺はノートに随分くだら ないことを書いた。 ハマっている漫画やゲームの話、お気に入りの芸人のネタなんかも書いて、バカなりに Kちゃんを楽しませようと一生懸命だった。 そんなバカげた手紙にも、Kちゃんはいちいち返事を書いてくれる。 けれどKちゃんが一番多く書いたのは、やはりSちゃんのことだった。 今日はSとこんなことをして遊んだとか、一緒にテレビを観ている時にSがこんなこと 言って、可笑しくてたまらなかったとか…
2025/07/05 22:54