桃太郎はなぜ桃から生まれたのか

桃太郎はなぜ桃から生まれたのか

外山滋比古の『お山の大将』(みすず書房)を読んでの気付き。同書はエッセイで、著者の外山は英文学を専門とする、大学教授や評論家も務める文学博士で、おもにベストセラーになった『思考の整理学』で知られている。外山は、この本に収録された「気はやさしくて、チカラモチ・・・・・・されど」の中で、「昔の話にはPRを目的としたらしいものがすくなくない」として、おとぎ話の桃太郎を次のように分析してみせる。川から流れてきた桃をおばあさんがひろってくる。(中略)流れてきたのはくだものではなくて、女性だったとしたらどうか。流れものと言っては人聞きが悪いが、よそから迎えたお嫁さんというように考えれば、さしさわりがない。モモとは桃のことではなくて、人間の体の一部のことだと思ってみてはいかが。(中略)どうして流れてきた女、遠くからのお嫁さん...桃太郎はなぜ桃から生まれたのか